• TSR速報

第一楼ジャパン(株)

第一楼ジャパンが入居しているビル

第一楼ジャパンが入居しているビル

 第一楼ジャパン(株)(東京都港区)は7月24日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、保全監督命令を受けた。申請代理人は石田渉弁護士(森・濱田松本法律事務所外国法共同事業、千代田区丸の内2-6-1)。監督委員には佐藤弘康弁護士(法律事務所Comm&Path、中央区銀座3-13-19)が選任された。
 負債総額は債権者約50名に対して約22億円。

 水産原材料や加工物、冷凍食品の卸売を手掛けていた。白身フライやボイル加工済みのあさりなどの水産加工物を取り扱い、大手コンビニエンスストアへの販路も獲得し、2023年12月期には売上高40億6593万円をあげていた。
 しかし、コロナ禍の影響や中国工場の稼働低下、円安の影響などで財務内容が悪化。借入金の返済が困難となったため、私的整理による再建を目指したが、2025年に入るとノンバンクより債権譲渡の設定・抹消が繰り返し登記されるなどして、信用が低下していた。こうしたなか、一部債権者から仮差押えを受けたことから、民事再生による再建を選択した。

 早急にスポンサーの選定手続を実施し、スポンサー支援により事業を継続していく方針。現在、スポンサー募集を継続しており、フィナンシャルアドバイザーのみらいエフピー(株)(千代田区)が窓口となっている。なお、7月28日に債権者説明会が開催される予定。
※第一楼ジャパン(株)(TSRコード:295248351、法人番号:2010401083104、港区赤坂5-4-10、設立2001(平成13)年7月、資本金4750万円)

※みらいエフピー(株)(TSRコード:295464690、法人番号:8010001077764、千代田区)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ