全国企業倒産状況

2026年度上半期(4-9月)の全国企業倒産5,373件

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2026年度上半期 5年連続で倒産増、「人手不足」と「物価高」が最多更新


 2026年度上半期(4-9月)の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が5,373件(前年同期比3.8%増)、負債総額は8,561億6,900万円(同23.5%増)だった。
 件数は、年度上半期では5年連続で増加し、2013年(5,505件)に次ぐ高水準となった。
 負債総額は、年度上半期では4年ぶりに前年を上回ったが、2年連続で1兆円を下回った。
 クレジットカード決済代行の(株)全東信(大阪、負債1,151億6,400万円)が破産を申請したほか、負債10億円以上が118件(前年同期比14.5%増)発生し、負債が膨らんだ。ただ、同1億円未満が8割弱(77.0%)を占め、小・零細規模を中心にした状況に変化はない。

 半期別(上・下半期)では2022年度上半期から9期連続で前年同期を上回り、増勢を持続している。
 過剰債務の解消を先送りしている企業も、そろそろ金融機関の姿勢変化で選別対象になる可能性もある。金融機関は「金利のある世界」に戻り、採算性を重視した貸出姿勢を示している。リスケを繰り返す企業は、将来性・事業性を見極めての対応になりそうだ。
 年末に向け、資金需要が活発になる時期を迎えた。業績回復が進まず、リスケ対応で凌ぐ小・零細企業を中心に、年度下半期は息切れ企業の淘汰が倒産を押し上げる可能性が高い。

企業倒産上半期推移

・上場企業倒産:(株)トーシンホールディングス(愛知、負債159億9,100万円、東証スタンダード)の1件で、年度上半期では2年連続で発生
・形態別件数:破産の構成比90.7%、年度上半期では30年間で最高
・都道府県別件数:前年同期より増加が24都道府県、減少19府県、同数4県
・負債額別件数:負債1億円未満の構成比77.0%、年度上半期では30年間で最高
・業種別件数:プラスチック製品製造業、病院・医院などが増加
・従業員数別件数:従業員10人未満の構成比90.6%、5年ぶりに300人以上が発生せず
・中小企業倒産(中小企業基本法に基づく):3年連続で100.0%
・「人手不足」関連倒産:過去最多の240件(前年同期205件)。このうち、人件費高騰130件(同74件)、従業員退職67件(同65件)は、ともに過去最多となった
・「物価高」倒産:436件(同370件)で、現在の円安下において最多を更新
・「ゼロゼロ融資」利用後の倒産:149件(同215件)で、年度上半期では3年連続で減少

◇倒産データ分析:https://www.tsr-net.co.jp/news/data_analysis/index.html

産業別倒産動向 10産業のうち、6産業で前年同期を上回る

 2026年度上半期の産業別件数は、10産業のうち、6産業で前年同期を上回った。
 最多は飲食業(497→514件)を含むサービス業他の1,828件(前年同期比3.7%増、構成比34.0%)で、年度上半期としては5年連続で前年同期を上回った。年度上半期では、1997年度以降の30年間では最多となった。
 このほか、農・林・漁・鉱業73件(前年同期比14.0%増)が5年連続、小売業636件(同7.0%増)が4年連続、卸売業607件(同7.6%増)と情報通信業266件(同33.0%増)が2年ぶり、金融・保険業11件(同22.2%増)が3年ぶりに、それぞれ前年同期を上回った。
 一方、建設業1,035件(同0.09%減)が、5年ぶりに前年同期を下回ったが、年度上半期では2年連続で1,000件台での推移。
 また、製造業547件(同3.1%減)が2年連続、不動産業161件(同4.7%減)が4年ぶりに、それぞれ前年同期を下回った。運輸業は、前年同期と同件数の209件だった。

2026年度上半期(4-9月)産業別倒産状況

主要産業倒産件数 上半期推移

地区別倒産動向 倒産件数、6地区で前年同期を上回る

 2026年度上半期の地区別件数は、9地区のうち、6地区で前年同期を上回った。
 中部665件(前年同期比4.3%増)と近畿1,377件(同3.2%増)、九州505件(同6.9%増)が、それぞれ5年連続で前年同期を上回った。
 このほか、北陸130件(同4.8%増)が4年連続、北海道165件(同14.5%増)と関東1,948件(同5.8%増)が2年ぶりに、それぞれ前年同期を上回った。。
 一方、東北265件(同11.3%減)が5年ぶり、中国216件(同1.8%減)が2年連続で、それぞれ前年同期を下回った。四国は前年同期と同件数の102件だった。


2026年度上半期(4-9月) 都道府県別倒産状況


※地区の範囲は以下に定義している。
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

上半期の主な倒産

[負債額上位5社]
1.(株)全東信/大阪府/クレジットカード決済代行/1,151億6,400万円/破産
2.(株)トーシンホールディングス/愛知県/持株会社、不動産賃貸/159億9,100万円/会社更生法
3.東京グリーン(株)/東京都/ゴルフ場運営/155億円/破産
4.パルス(株)/東京都/VRコンテンツ開発/139億円/破産
5.(株)ハムザインターナショナル/栃木県/中古自動車部品輸出販売/111億円/破産

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