• TSRデータインサイト

詐欺事件の「グルメンピック」、判決公判に主犯者は出廷せず

 日本最大級の食フェスを謳った「グルメンピック」の出店料を騙し取ったとして詐欺罪で逮捕された運営会社、大東物産(株)(TSR企業コード:300183526、東京都中野区)の幹部ら4名の判決公判が3月19日、東京地裁(丹羽敏彦裁判長)で開かれた。

裁判長は、同社幹部だった矢野千城被告に「(グルメンピックを)開催する意思がなかった」と断じて懲役6年(求刑9年)の実刑。一方、髙木信治被告(求刑5年)と元社長の中井冬樹被告(求刑4年)には「計画に関わっていない」などとして、無罪を言い渡した。矢野被告は、足を組みながら時折いらいらした様子で裁判長の判決理由を聞いていた。

田邉智晃被告は3月14日に続き、延期した19日の公判も出廷しなかった。
関係者によると田邉被告は保釈の許可後、連絡が取れなくなり海外逃亡の可能性もあるという。なお、幹部だった大須健弘被告は3月14日、懲役3年6月(求刑6年)を言い渡されている。被害者の弁護団「グルメンピック被害対策弁護団」の事務局長、小幡歩弁護士は今回の判決に「2名が無罪となったことは極めて遺憾だ。ほかの詐欺事件にも影響を与えかねず、逃げ得は許さない。(検察の)控訴を期待したい」とコメントした。

グルメンピック出店概要書

グルメンピック出店概要書

2017年に東京と大阪で食フェスイベントの「グルメンピック」として大々的に発表し、全国の飲食店から出店料など約1億3,000万円を集めたものの、イベント直前の1月に開催延期を発表した。その後、被害弁護団が結成されたが、大東物産は2月20日、東京地裁に破産を申請した。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ