全国企業倒産状況

2026年4月の全国企業倒産883件

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4月の全国倒産 5カ月連続で前年同月を上回る、物価高倒産が過去3番目


 2026年4月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が883件(前年同月比6.6%増)、負債総額は1,118億9,600万円(同8.8%増)だった。
 件数は、5カ月連続で前年同月を上回った。4月としてはコロナ禍の2021年(477件)を底に、5年連続で前年を上回り、2014年の914件以来の水準となった。
 負債総額は、2カ月連続で前年同月を上回った。4月の最大の倒産は、有価証券取得・保有などの(株)アマデウス(兵庫、特別清算)の73億1,500万円で、負債100億円以上はなかった。負債額別は、5億円以上10億円未満が19件(前年同月18件)、1億円以上5億円未満が170件(同142件)と中堅規模の増加が目立った。ただ、1億円未満が678件(前年同月比4.3%増)と約8割(76.7%)を占め、小・零細企業を中心にした推移が続いている。
 
 物価高、人件費や金利などの上昇によるコスト負担が、ジワリと収益悪化を招き、資金繰りに厳しさが増す企業は増えている。さらに、中東情勢に伴うナフサ品薄、原油高の影響が供給面で出始めており、中小企業への影響の広がりが懸念される。
 このため、業績回復が遅れた企業や経営再建に取り組む企業に加え、収益が徐々に悪化し耐性が弱まっている企業を中心に、夏場に向けて倒産が増勢をたどる可能性も出てきた。

企業倒産月次推移


・形態別件数:破産の構成比89.5%で、4カ月ぶりに80%台に低下
・都道府県別件数:前年同月を上回ったのが22都道府県、減少が18県、同数が7県
・負債額別件数:負債1億円未満の構成比76.7%、100億円以上が3カ月ぶりに発生せず
・業種別件数:機械器具卸売業、情報サービス・制作業などが増加
・従業員数別件数:従業員10人未満の構成比は90.4%、4カ月連続で90%台
・中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)の構成比:14カ月連続で100.0%
・「人手不足」関連倒産:33件(前年同月36件)。「求人難」(同10件)と「従業員退職」(同14件)が各9件に減少した一方で、「人件費高騰」は15件(同12件)と増加
・「物価高」倒産:85件(同56件)。2025年10月の86件に次ぐ3番目の高水準
・「ゼロゼロ融資」利用後の倒産:21件(同27件)。2026年1月から4カ月連続で前年同月を下回る

◇倒産データ分析:https://www.tsr-net.co.jp/news/data_analysis/index.html

産業別倒産動向 10産業のうち、7産業で前年同月を上回る

 2026年4月の産業別件数は、10産業のうち、前年同月を上回ったのは7産業だった。
 最多はサービス業他の277件(前年同月比5.1%減)。ただ、5カ月ぶりに前年同月を下回り、2025年11月の250件以来、5カ月ぶりに300件割れ。月次倒産に占める構成比は31.3%(前年同月35.2%)だった。
 このほか、小売業90件(同15.0%減)が2カ月ぶり、運輸業29件(同23.6%減)が4カ月ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。
 一方、建設業185件(前年同月比21.7%増)が3カ月連続、農・林・漁・鉱業15件(同25.0%増)と卸売業107件(同25.8%増)、不動産業26件(同30.0%増)、情報通信業51件(同50.0%増)が2カ月連続、製造業100件(同13.6%増)が4カ月ぶり、金融・保険業3件(同200.0%増)が7カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。
 建設業、製造業、卸売業、金融・保険業、情報通信業の5産業で、今年最多となった。

2026年4月 産業別倒産状況

主要産業倒産件数推移

主なサービス業他 倒産状況

主なサービス業他 倒産月次推移

地区別倒産動向 9地区のうち、6地区で前年同月を上回る

 2026年4月の地区別件数は、9地区のうち、6地区で前年同月を上回った。
 北陸20件(前年同月比42.8%増)と近畿244件(同7.0%増)が4カ月連続、北海道41件(同57.6%増)と関東327件(同18.0%増)が3カ月連続、中国43件(同16.2%増)が2カ月連続、中部89件(同1.1%増)が2カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。
 北海道が2014年3月(40件)以来、12年1カ月ぶりに40件台に乗せた。
 一方、東北37件(前年同月比28.8%減)と九州62件(同26.1%減)が2カ月連続、四国20件(同9.0%減)が4カ月ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。

2026年4月 都道府県別倒産

※地区の範囲は以下に定義している。
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]
1.(株)アマデウス/兵庫県/有価証券取得・保有・譲渡ほか/73億1,500万円/特別清算
2.(株)EVモーターズ・ジャパン/福岡県/商用EV車製造/56億8,500万円/民事再生法
3.世田谷商事(株)/東京都/靴販売/30億円/特別清算
4.(株)占部組/福岡県/店舗開発工事/29億5,200万円/破産
5.(株)KGH整理会社/鳥取県/ホテル経営/28億2,000万円/特別清算

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