全国企業倒産状況

2026年2月の全国企業倒産851件

2月の全国倒産 13年ぶりに800件を超える、「人手不足」倒産が2.4倍増


 2026年2月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が851件(前年同月比11.3%増)、負債総額は1,331億6,000万円(同22.2%減)だった。
 件数は、3カ月連続で前年同月を上回った。2月に800件を超えたのは、2013年(916件)以来、13年ぶり。また、コロナ禍の資金繰り支援が浸透した2021年(446件)を底に、5年連続で前年を上回った。
 負債総額は、1月から2カ月連続で前年同月を下回った。3カ月連続で負債総額が1,000億円超となったが、2月では5年ぶりに前年を下回った。負債10億円以上が21件(前年同月24件)、同5億円以上10億円未満が19件(同24件)と中堅規模で減少が目立った。一方で、同1億円未満は658件(前年同月比14.0%増)と77.3%を占め、小・零細規模が中心だった。
 
 借入金の返済猶予(リスケ)を繰り返している企業は少なくない。だが、コロナ禍のゼロゼロ融資などの借換保証の利用は30.1万件(2025年2月末時点)で、約8割の企業が借換期間を2年以内に設定している。様々なリスクが増すなか、2026年はリスケを活用した企業の返済開始が本番を迎える。一方、金融機関は、資金支援から事業再生に軸足を移し、再生支援には経営者の再建意欲も問われている。社長の高齢化が進み、事業承継が進まない企業、収益改善のメドが立たない企業は、生き残りが難しくなっている。
 企業倒産は、休廃業の趨勢を睨みながら次第に増勢を強め、経営改善が遅れた企業の淘汰が押し上げるとみられる。

企業倒産月次推移



・「人手不足」関連倒産:47件(前年同月19件)で、5カ月ぶりに40件台。内訳は、「人件費高騰」21件(同10件)、「求人難」20件(同6件)、「従業員退職」6件(同3件)
・「物価高」倒産:69件(前年同月66件)で、3カ月連続で前年同月を上回った
・「ゼロゼロ融資」利用後の倒産:27件(同33件)で、2カ月連続で前年同月を下回った
・形態別件数:破産が781件で、構成比は91.7%。2カ月連続で90%台
・都道府県別件数:前年同月を上回ったのが25都道府県、減少16県、同数6府県
・負債額別件数:負債1億円未満の構成比77.3%、100億円以上が2カ月ぶりに発生
・業種別件数:印刷・同関連業、機械器具小売業などが増加
・従業員数別件数:従業員10人未満の構成比は90.2%、2カ月連続で90%台
・中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)の構成比:12カ月連続で100.0%


◇倒産データ分析:https://www.tsr-net.co.jp/news/data_analysis/index.html

産業別 倒産動向 10産業のうち、3産業で前年同月を上回る

 2026年2月の産業別件数は、10産業のうち、前年同月を上回ったのは3産業にとどまった。
 最多はサービス業他の309件(前年同月比30.9%増)で、3カ月連続で300件台で推移。月次倒産に占める構成比は36.3%(前年同月30.8%)で、2024年11月の36.1%以来、15カ月ぶりに36%台と高水準に。
 このほか、運輸業41件(前年同月比36.6%増)が2カ月連続、建設業169件(同17.3%増)が2カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。
 一方、不動産業22件(同18.5%減)が3カ月連続、製造業92件(同2.1%減)が2カ月連続、金融・保険業2件(同33.3%減)が2カ月ぶり、農・林・漁・鉱業5件(同54.5%減)と卸売業92件(同6.1%減)が3カ月ぶり、小売業80件(同2.4%減)が9カ月ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。
 情報通信業は、前年同月と同件数の39件だった。

2026年2月 産業別倒産状況

主要産業倒産件数推移

主なサービス業他 倒産状況

主なサービス業他 倒産月次推移

地区別 倒産動向 9地区のうち、8地区で前年同月を上回る

 2026年2月の地区別件数は、9地区のうち、中国を除く8地区で前年同月を上回った。
 九州96件(前年同月比31.5%増)が8カ月連続、中部109件(同12.3%増)が3カ月連続、北陸17件(同21.4%増)と近畿209件(同10.0%増)、四国22件(同29.4%増)が2カ月連続、北海道25件(同13.6%増)と東北39件(同8.3%増)、関東302件(同7.0%増)が2カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。2カ月ぶりに北海道が20件台、関東が300件台に、九州が3カ月ぶりに90件台に、それぞれ乗せた。
 一方、中国32件(同3.0%減)は、3カ月ぶりに前年同月を下回った。

2026年2月 都道府県別倒産

※地区の範囲は以下に定義している。
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]
1.(株)福島建設資材/福島県/私募債発行ほか/332億9,000万円/破産
2.札証物産(株)/北海道/建売住宅販売ほか/64億6,200万円/取引停止処分
3.米子バイオマス発電合同会社/鳥取県/バイオマス発電/49億7,000万円/民事再生法
4.プロトラスト(株)/東京都/私募債発行ほか/25億1,000万円/破産
5.(株)SPACE WALKER/東京都/ロケット部品開発ほか/19億5,400万円/破産

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