全国企業倒産状況

2025年7月の全国企業倒産961件

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7月の倒産 今年最多の961件、上場企業は粉飾発覚で8カ月ぶり発生


 2025年7月度の全国企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が961件(前年同月比0.8%増)、負債総額は1,670億3,500万円(同78.6%減)だった。
 件数は、2024年10月(909件)以来、9カ月ぶりに900件台に乗せ、7月としては2022年から4年連続で前年を上回った。961件は5月の857件を上回り、今年最多を更新した。
 負債総額は、5カ月連続で前年同月を下回った。7月に前年を下回ったのは、2021年以来、4年ぶり。前年7月に航空機開発のMSJ資産管理(株)(旧:三菱航空機(株)、愛知)が、負債6,413億円を抱え特別清算を申請した反動が大きかった。負債10億円以上は27件(前年同月比35.0%増)で、2017年4月の33件以来の水準でやや大型化の兆しも出ている。
 
 金利に加え、人件費や資材などのコストアップで、価格転嫁が難しい中小企業は立ち位置が揺れている。さらに、利益なき売上増を支える資金調達も、微妙になってきた。
 企業倒産は過剰債務を抱えた中小・零細企業の息切れが押し上げ、反転の兆しが出てきた。同時に、経営再建を目指す企業の破綻、長年の粉飾決算の発覚による信用失墜など、先送りされた企業を含め、倒産は新たなステージに入りつつある。

企業倒産月次推移


・形態別件数:破産の構成比は89.1%、80%台は2カ月連続
・都道府県別件数:前年同月を上回ったのが23都県、減少21道府県、同数3県
・負債額別件数:負債1億円未満の構成比73.9%、100億円以上が5カ月ぶりに発生
・業種別件数:アパレル関連や建築材料,鉱物・金属材料等卸売業などが増加
・従業員数別件数:従業員10人未満の構成比は88.7%
・中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)の構成比:5カ月連続で100.0%
・「人手不足」関連倒産:求人難17件(前年同月13件)、人件費高騰13件(同14件)、従業員退職11件(同6件)で、調査を開始以降、7月最多の合計41件(同33件)
・「物価高」倒産:75件(前年同月70件)で、8カ月ぶりに70件に達し今年最多を記録
・「ゼロゼロ融資」利用後の倒産:36件(同54件)で、14カ月連続で前年同月を下回る

◇倒産データ分析:https://www.tsr-net.co.jp/news/data_analysis/index.html

産業別 10産業のうち、4産業で前年同月を上回る

 2025年7月の産業別件数は、10産業のうち、4産業で前年同月を上回った。
 最多はサービス業他の344件(前年同月比10.9%増)で、3カ月ぶりに前年同月を上回った。月次倒産に占める構成比は35.7%(前年同月32.5%)。
 このほか、農・林・漁・鉱業16件(前年同月比45.4%増)で3カ月ぶり、小売業112件(同2.7%増)が2カ月連続、不動産業34件(同17.2%増)が3カ月連続で、それぞれ前年同月を上回った。一方、卸売業95件(同6.8%減)が5カ月連続、運輸業40件(同9.0%減)が3カ月連続、情報通信業32件(同13.5%減)が2カ月連続、建設業182件(同6.1%減)と製造業106件(同8.6%減)が2カ月ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。
 金融・保険業は、2024年9月以来、10カ月ぶりに発生しなかった(前年同月1件)。
 農・林・漁・鉱業、建設業、小売業、運輸業、サービス業他の5産業は、2025年では最多だった。

2025年7月 産業別倒産状況
主要産業倒産件数推移

主なサービス業他 倒産状況

主なサービス業他 倒産月次推移

地区別 9地区のうち、3地区で前年同月を上回る

 2025年7月の地区別件数は、9地区のうち、3地区で前年同月を上回った。
 北陸27件(前年同月比58.8%増)が4カ月連続、関東325件(同9.0%増)が2カ月連続、九州102件(同12.0%増)が3カ月ぶりに前年同月を上回った。
 一方、北海道27件(同20.5%減)と中国50件(同5.6%減)、四国16件(同5.8%減)が3カ月連続、近畿238件(同8,8%減)が2カ月ぶり、東北48件(同11.1%減)が4カ月ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。中部が前年同月と同件数の128件。
 北海道、関東、中部、北陸、近畿、中国、九州の7地区が、今年最多となった。

2025年7月 都道府県別倒産

※地区の範囲は以下に定義している。
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]
1.(株)JSファンダリ/東京都/パワー半導体ウエハー製造/161億7,900万円/破産
2.(株)片岡製作所/京都府/レーザー加工装置製造ほか/116億7,300万円/民事再生法
3.(株)サクライ/東京都/製菓材料販売ほか/73億900万円/破産
4.(株)凪スクエア/広島県/不動産売買/56億8,600万円/特別清算
5.(株)秀和システム/東京都/出版業/50億700万円/破産

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