全国企業倒産状況

2022年10月の全国企業倒産596件

Xアイコン
facebookアイコン

倒産

10月の倒産件数 7カ月連続で増加、低水準ながら増勢局面が続く

 2022年10月の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が596件(前年同月比13.5%増)、負債総額は869億9,500万円(同11.6%減)だった。
件数は、4月から7カ月連続で前年同月を上回った。10月としては2年連続で600件を下回ったが、3年ぶりに前年同月を上回った。
負債総額は、5カ月ぶりに前年同月を下回った。負債1億円以上5億円未満が146件(前年同月109件)、同5億円以上10億円未満が25件(同16件)と増加したが、同10億円以上の大型倒産が6件(同17件)と大幅に減少し、負債を押し下げた。
「新型コロナウイルス」関連倒産は、230件(前年同月比42.8%増)だった。2カ月連続で最多を更新し、2020年2月からの累計は4,293件に達した。

企業倒産月次推移


  • 「人手不足」関連倒産のうち、「後継者難」が39件(前年同月40件)
  • 形態別件数:破産が529件。法的倒産の構成比は95.9%
  • 都道府県別件数:前年同月を上回ったのが26都道県、減少17県、同数4県
  • 負債別件数:負債1億円未満の構成比70.3%、2カ月連続で前年同月を上回る
  • 業種別件数:飲食料品製造・販売、老人福祉・介護事業、道路貨物運送業などが増加
  • 従業員数別件数:10人未満の構成比が89.0%、300人以上は4カ月ぶりに発生せず
  • 中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は2カ月ぶりに100.0%

産業別 10産業のうち、7産業で前年同月を上回る

 2022年10月の産業別件数は、農・林・漁・鉱業、金融・保険業、不動産業を除く7産業で前年同月を上回った。
最多はサービス業他の193件(前年同月比3.7%増)で、2カ月連続で前年同月を上回った。ただ、2カ月ぶりに200件を下回った。
このほか、建設業が93件(同1.0%増)で5カ月連続、製造業81件(同50.0%増)と卸売業76件(同22.5%増)が3カ月連続、小売業が80件(同8.1%増)で2カ月連続、運輸業29件(同45.0%増)と情報通信業20件(同66.6%増)が2カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。
製造業は5月の63件、小売業は4月の75件を、それぞれ上回り、今年最多となった。
農・林・漁・鉱業4件と不動産業20件は、前年同月と同件数だった。
金融・保険業(前年同月1件)は、4カ月ぶりに発生がなかった。

産業別倒産

産業別倒産件数推移

地区別 倒産件数、9地区のうち、北陸を除く8地区が増加

 2022年10月の地区別件数は、北陸を除く8地区が前年同月を上回った。
関東205件(前年同月比3.5%増)が、6カ月連続で前年同月を上回った。卸売業(24→35件)、情報通信業(8→14件)など6産業で増加。このほか、九州58件(前年同月比13.7%増)が4カ月連続、北海道20件(同66.6%増)と中部86件(同8.8%増)が3カ月連続、東北47件(同88.0%増)と中国23件(同4.5%増)が2カ月連続、近畿135件(同15.3%増)が2カ月ぶり、四国9件(同12.5%増)が5カ月ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。
北陸は前年同月と同件数の13件だった。

都道府県別倒産

※地区の範囲は以下に定義している。

  • 東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
  • 関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
  • 中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
  • 北陸(富山、石川、福井)
  • 近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
  • 四国(香川、徳島、愛媛、高知)
  • 九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]

  1. アイテック(株)/東京都/医業経営コンサルティング/132億円/民事再生法
  2. (株)コーケン/東京都/医薬品・医療機器卸/72億2,400万円/破産
  3. スペースキット(株)/新潟県/データセンター事業/47億5,800万円/特別清算
  4. (株)イシカワキカイ/三重県/搬送機械装置製造ほか/17億4,000万円/破産
  5. (医)二豊会/大分県/病院経営ほか/15億3,900万円/民事再生法
Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「鳶工事業」が苦境、倒産が過去最多ペース ~ 16年ぶり100件超、職人不足とコスト対応がネック ~

「建設現場の花形」と言われる鳶職人の世界に逆風が吹く。足場から鉄骨、支柱工事など建設現場で欠かせないが、倒産が過去最多ペースだ。有効求人倍率は7.94倍と深刻な人材難の鳶業界にあって採用難と高い技能、経験が若者の育成に足かせになっている。鳶工事業の倒産を分析した

2

  • TSRデータインサイト

「渋谷区」が倒産最多、2年連続も視野 ~ 倒産企業の半数が業歴10年超、新設法人は伸び鈍化 ~

街の主役は若者から大人へ。再開発で変貌を遂げる「シブヤ」に異変が生じている。 渋谷区に本社を構える企業倒産(1-8月)は、全国の市区郡別で最多の123件に達した。昨年(2025年1-12月)は161件で2007年以来、18年ぶり全国ワーストだった

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の書店の利益、前年度の4.6倍に拡大 黒字企業が7割も、「増収増益」は13.4%

「本離れ」が言われて久しいが、書店経営が回復に転じた。全国の主な書店304社の2025年度の売上高合計は、6,121億4,000万円(前年度比1.6%増)、利益合計は40億2,600万円(同365.4%増)で、売上高は微増だったが、利益は前年度の4.6倍に急回復した。

4

  • TSRデータインサイト

翻訳業が苦境、利益は3年で7割減 ~ AIと競合で破産したケースも ~

AIが翻訳業界にドラスティックな変化を迫っている。日進月歩で精度が向上するなか、言語間の壁が低くなっている。この余波が翻訳業界に広がり、業績は3期連続で減収減益に追い込まれた。

5

  • TSRデータインサイト

「畳製造業」 伝統産業に忍び寄る市場変化と後継問題 売上は3年連続で低迷、業歴100年超の老舗が2割超

9月24日は「畳の日」。全国畳産業振興会が4月29日と9月24日の年2回定めている。日本の住文化の伝統を引き継ぐ畳のすばらしさをアピールすることが目的だが、畳製造業が長期低迷に陥っている。 全国の主な「畳製造業」256社の2025年度の売上高合計は402億7,700万円(前年度比1.3%減)だった

TOPへ