全国企業倒産状況

2019年2月の全国企業倒産588件

2019年2月の倒産

倒産件数が588件 28年5カ月ぶりの600件割れ

 2019年2月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は件数が588件、負債総額は1,949億8,400万円だった。
倒産件数は、前年同月比4.7%減(29件減)で2カ月ぶりに前年同月を下回った。2月度としては、1990年(448件)に次いで過去30年で2番目に少ない件数だった。さらに、月次倒産の600件割れは、1990年9月(531件)以来28年5カ月ぶりの低水準。
一方、負債総額は前年同月比116.6%増(1,050億500万円増)になり2カ月連続で前年同月を上回った。これは、ブラウン管製造他のMT映像ディスプレイ(株)(大阪・負債1,033億2,600万円)の大型倒産が負債を押し上げたため。この1件だけで全体の5割(構成比52.8%)を占めた。ただし、全体では1億円未満が436件(構成比74.1%)と依然として全体の7割を占め、小規模模企業の倒産が大半であることに変わりがない。

企業倒産月次推移


  • 「人手不足」関連倒産が24件(前年同月19件)、このうち「求人難」型が5件(同1件)発生
  • 負債1,000億円以上の大型倒産(MT映像ディスプレイ(株)(大阪・負債1,033億2,600万円・特別清算)が5カ月ぶりに1件発生
  • 法的倒産の構成比:過去2番目に高率の94.89%(過去最高:2018年11月94.98%)を占める
  • 形態別:会社更生法が2018年6月以来、8カ月ぶりに1件発生
  • 業種別:飲食業(55→65件)、道路貨物運送業(14→16件)などで倒産増加
  • 中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)の構成比が99.8%、2カ月連続の100%割れ

産業別 サービス業他が5カ月連続増加

 2019年2月の産業別倒産件数は、10産業のうち、6産業で前年同月を下回った。
こうしたなか、サービス業他が199件(前年同月比8.1%増)で5カ月連続で増加した。
主な内訳では、居酒屋などを含む酒場,ビヤホール(7→12件)、喫茶店(4→9件)、ビル清掃などの建物サービス業(2→9件)、学習塾(6→8件)などで増加が目立った。
また、建設業が106件(前年同月比3.9%増)で2カ月連続の増加、農・林・漁・鉱業3件(前年同月2件)で3カ月ぶりに前年同月を上回った。一方、卸売業が74件(前年同月比16.8%減)で4カ月連続の減少、製造業66件(同12.0%減)が3カ月連続で前年同月を下回った。運輸業17件(同10.5%減)が5カ月ぶり、不動産業21件(同22.2%減)が3カ月ぶり、小売業73件(同17.9%減)が2カ月ぶりに前年同月を下回った。また、情報通信業は前年同月同数の29件、金融・保険業が発生なし(前年同月1件)だった。

2019年2月の産業別倒産

産業別倒産月次推移

地区別 9地区のうち6地区で前年同月を下回る

 2019年2月の地区別件数は、9地区のうち、6地区で前年同月を下回った。
こうしたなか、九州40件(前年同月比8.1%増)が2カ月連続で増加した。また、東北36件(同33.3%増)が3カ月ぶりに増加した。
産業別では、九州が飲食業などを含むサービス業他(6→11件)や建設業(6→8件)で前年同月を上回り、東北も宿泊業などを含むサービス業他(5→13件)、建設業(7→12件)などで増加をみせた。
この一方、減少は北海道16件(前年同月比15.7%減)と中部71件(同17.4%減)がともに2カ月連続で減少し、北陸が15件(同6.2%減)で4カ月ぶりに前年同月を下回った。
また、近畿152件(同8.4%減)、中国23件(同20.6%減)、四国12件(同14.2%減)がそろって2カ月ぶりに減少し、関東が前年同月同数の223件だった。

2019年2月の都道府県別倒産

地区の範囲は以下に定義している。

  • 東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
  • 関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
  • 中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
  • 北陸(富山、石川、福井)
  • 近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
  • 四国(香川、徳島、愛媛、高知)
  • 九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]

  1. MT映像ディスプレイ(株)/大阪府/ブラウン管製造、補修サービス/1,033億2,600万円/特別清算
  2. FKサービス(株)/福井県/液晶テレビ・電子機器ほか製造/215億8,900万円/破産
  3. (株)マルシヨウ/大阪府/メンズ・レディスファッション、雑貨販売/25億円/民事再生法
  4. (株)アルファ・インベストメント/東京都/不動産売買/24億6,300万円/破産
  5. ラグナ(株)/茨城県/弁当・惣菜製造/20億円/特別清算

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSR速報 ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ