全国企業倒産状況

2018年1月の全国企業倒産635件

Xアイコン
facebookアイコン

2018年1月の倒産

倒産件数は635件 3カ月ぶりに前年同月を上回る

 2018年(平成30年)1月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は件数が635件、負債総額は1,045億5,900万円だった。
倒産件数は、前年同月比4.9%増(30件増)で3カ月ぶりに前年同月を上回った。さらに1月としても、2009年(前年同月比15.8%増)以来、9年ぶりに増加に転じたことが注目をされる。
一方、負債総額は、前年同月比18.6%減(239億2,800万円減)で2カ月ぶりに前年同月を下回った。負債10億円以上の大型倒産は、振袖貸出、販売のはれのひ(株)(神奈川、破産)など17件(前年同月25件)だったのに対して、1億円未満は459件(前年同月比2.6%増、構成比72.2%)と全体の7割を占め小規模な企業倒産を中心に推移した。このため、平均負債は1月としては過去20年間で最少の1億6,400万円(前年同月比22.6%減)にとどまった。

企業倒産月次推移


  • 都道府県別件数:前年同月を上回ったのが24道府県、減少が19都県になり、5カ月連続で「増加」が「減少」を上回る
  • 資本金別:1億円以上が27年7カ月ぶりに発生なし
  • 原因別件数:「他社倒産の余波」が2カ月連続で前年同月を上回る
  • 負債額別:100億円以上が3カ月ぶりに発生なし
  • 「人手不足」関連倒産31件、このうち「求人難」型が1件発生
  • 業種別:老人福祉・介護事業(4→7件)、自動車関連業(20→33件)などで倒産増加
  • 中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)件数が、3カ月ぶりに前年同月を上回る

産業別 10産業のうち7産業で前年同月を上回る

 2018年1月の産業別倒産件数は、10産業のうち、7産業で前年同月を上回った。
このうち、卸売業110件(前年同月比32.5%増)、小売業97件(同6.5%増)、運輸業19件(同5.5%増)、農・林・漁・鉱業6件(前年同月2件)、金融・保険業2件(同1件)がそれぞれ2カ月連続で前年同月を上回った。また。製造業が85件(前年同月比10.3%増)で8カ月ぶりに増加に転じ、情報通信業20件(同5.2%増)は4カ月ぶりに増加した。
この一方で、不動産業は14件(前年同月比39.1%減)で6カ月連続の減少、建設業は102件(同8.1%減)で2カ月連続で前年同月を下回った。
このほか、サービス業他は前年同月同数の180件になり、連続増加は10カ月でストップしたが、主な内訳では、建築設計業などの土木建築サービス業(9→12件)、美容業(2→7件)、デザイン業(1→6件)などで増加をみせた。

2018年1月の産業別倒産

産業別倒産月次推移

地区別 9地区のうち5地区で前年同月を上回る

 2018年1月の地区別件数は、9地区のうち、5地区で前年同月を上回った。
このうち、四国が10件(前年同月比66.6%増)で2カ月連続で前年同月を上回り、近畿173件(同15.3%増)、中部94件(同38.2%増)、北海道19件(同11.7%増)、北陸17件(同21.4%増)がそろって2カ月ぶりに増加した。
一方、関東は232件(前年同月比3.3%減)で4カ月連続の減少。九州46件(同8.0%減)と東北23件(同14.8%減)が2カ月ぶりに前年同月を下回り、中国が21件(同36.3%減)で4カ月ぶりに前年同月を下回った。

2018年1月の都道府県別倒産

※地区の範囲は以下に定義している。

  • 東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
  • 関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
  • 中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
  • 北陸(富山、石川、福井)
  • 近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
  • 四国(香川、徳島、愛媛、高知)
  • 九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]

  1. (株)大黒地所/愛知県/不動産業/74億円/破産
  2. (株)大黒商事/愛知県/事業者向け貸金業/69億円/破産
  3. (株)イー・ステート/大阪府/不動産売買、賃貸/48億1,900万円/特別清算
  4. (有)大曲建機/秋田県/建設機械販売・整備・レンタル/38億5,000万円/民事再生法
  5. カネ共三友冷蔵(株)/北海道/水産物加工販売/36億6,500万円/民事再生法
Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「最低賃金」改定で、51.3%の企業が「給与変更」 2020年代の1,500円 「対応不可能」が4割切る

厚生労働省は9月3日、2026年度の全国の最低賃金額(平均)を1,177円(56円増)に引き上げた。 1978年度に目安制度が始まって以降、平均引き上げ額56円は前年度に続き2番目の高さで、これを受けて給与改定を迫られる企業が半数に達することがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

1-9月「医療機関」倒産 過去最多の59件 身近なクリニック、歯科医院で苦境が鮮明

医療機関の倒産が再び勢いを増している。2026年1月-9月に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は59件(前年同期比28.2%増)と、過去最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

「税金滞納」倒産が168件、前年同期の2倍に大幅増 2026年度上半期の「税金滞納」倒産 破産が97.6%

2026年度上半期(4-9月)の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、168件(前年同期比100.0%増)と、前年同期の2倍に達し、この10年で最多を記録した。物価や人件費などのコストアップが企業収益を圧迫し、納税原資を確保できない小・零細企業の行き詰まりに拍車を掛けている。

4

  • TSRデータインサイト

「社会保険の適用拡大」 中小・零細企業ほど負担増 企業の44.9%が「働き控え」懸念、「未対応」も半数

2026年10月から非正規従業員にも社会保険の適用が拡大された。「月収8万8,000円以上」の賃金要件が撤廃され給与額に関わらず条件を満たす社員は、新たに厚生年金や健康保険の加入対象となる。10月1~8日企業を対象に「社会保険適用の基準変更」に関するアンケート調査を実施した。

5

  • TSRデータインサイト

2026年1-9月「デイサービス」倒産47件 同期間で過去最多、介護業界の苦境鮮明

デイサービスなど「通所・短期入所介護事業」の倒産が増加している。2026年は9月までに47件(前年同期比34.2%増)と大幅に増加し、1-9月で過去最多を更新した。多様化するサービスなど、他社との競争が激化するほか、物価高に人手不足も重なり、苦境が深まっている。

TOPへ