全国企業倒産状況

2017年1月の全国企業倒産605件

2017年1月の倒産

倒産件数が605件 1月としては1990年以来の低水準

 2017年(平成29年)1月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が605件、負債総額は1,284億8,700万円だった。
倒産件数は、前年同月比10.3%減(70件減)。2カ月ぶりに前年同月を下回り、1月としては1990年(455件)以来の低水準にとどまった。産業別件数では10産業のうち9産業で前年同月より減少した中で、唯一増加した「サービス業他」(前年同月比11.8%増)は、6カ月連続で前年同月を上回った。これは飲食業(53→64件)が最近1年間で最多になるなど件数を押し上げたため。これに対し、前月に4カ月ぶりに増加に転じて動向が注目された建設業は111件(同13.9%減)にとどまった。
一方、負債総額は前年同月比1.2%増(15億6,000万円増)で2カ月ぶりに前年同月を上回った。負債10億円以上の大型倒産が25件(前年同月24件)と2016年2月以来11カ月ぶりに前年同月を上回ったことが影響した。ただし全体では、負債1億円未満が447件(構成比73.8%)と7割を占め、依然として小規模倒産が過半であることに変化がない。

企業倒産月次推移


  • 負債額別:10億円以上の大型倒産が25件、11カ月ぶりに前年同月を上回る
  • 原因別:「運転資金の欠乏」が3カ月連続で前年同月を上回る
  • 従業員数別:5人未満の構成比が75.7%、10カ月連続で70%を上回る
  • 法的倒産の構成比が90.4%、2カ月ぶりに90%を上回る
  • 「人手不足」関連倒産が32件(前年同月24件)、このうち「求人難」型が6件
  • 「熊本地震」関連倒産が2件発生、累計12件
  • 業種別:飲食業が最近1年間で最多の64件(前年同月53件)
  • 中小企業(中小企業基本法に基づく)の倒産件数が、2カ月ぶりにすべて(構成比100%)を占める

産業別 「サービス業他」の倒産件数、6カ月連続で前年同月を上回る

 2017年1月の産業別倒産件数は、10産業のうちサービス業他を除く9産業で前年同月を下回った。こうしたなか、唯一増加したサービス業他は180件(前年同月比11.8%増)で6カ月連続で前年同月を上回り、飲食業(53→64件)や医療,福祉事業(9→15件)などで増加が目立った。。
この一方、情報通信業19件(前年同月比40.6%減)と運輸業18件(同14.2%減)が、ともに2カ月連続で前年同月を下回り、卸売業は83件(同17.8%減)で3カ月ぶりに前年同月を下回った。さらに、建設業111件(同13.9%減)、小売業91件(同3.1%減)、製造業77件(同23.0%減)、不動産業23件(同14.8%減)はそろって2カ月ぶりに減少した。。
また、件数は少ないが金融・保険業が1件(前年同月4件)で3カ月連続、農・林・漁・鉱業が2件(同6件)で2カ月連続で前年同月を下回った。

2017年1月の産業別倒産

産業別倒産月次推移

地区別 東北の倒産件数が7カ月連続で前年同月を上回る

 2017年1月の地区別件数は、9地区のうち7地区で前年同月を下回った。
こうしたなか、東北は27件(前年同月比12.5%増)で7カ月連続で前年同月を上回った。また、中国が33件(同26.9%増)で5カ月ぶりに増加に転じた。産業別では、東北が宿泊業などのサービス業他(6→7件)や建設業(5→6件)などで増加をみせた。また、中国は建設業(3→6件)と小売業(6→8件)の増加が目立った。
一方、北陸14件(前年同月比26.3%減)と四国6件(同60.0%減)が、ともに4カ月連続で前年同月を下回った。九州は50件(同19.3%減)で3カ月連続、関東240件(同13.3%減)と北海道17件(同10.5%減)はともに2カ月連続で減少した。
また、中部が68件(同4.2%減)で3カ月ぶりの減少。近畿は150件(同7.4%減)で2カ月ぶりに前年同月を下回った。

2017年1月の都道府県別倒産

地区の範囲は以下に定義している。

  • 東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
  • 関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
  • 中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
  • 北陸(富山、石川、福井)
  • 近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
  • 四国(香川、徳島、愛媛、高知)
  • 九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

当月の主な倒産

[負債額上位5社]

  1. (株)KK資産管理会社/広島県/資産管理業/220億円/特別清算
  2. (株)ゲンダイ/岡山県/遊技場経営/105億1,600万円/民事再生法
  3. (株)レジャーオート/岡山県/遊技場経営/75億円/民事再生法
  4. (株)大間々カントリー倶楽部/群馬県/ゴルフ場経営/56億円/民事再生法
  5. 福岡観光開発(株)/富山県/ゴルフ場経営/49億5,900万円/民事再生法

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSR速報 ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「鰻の成瀬」、株式譲渡を巡り対立が表面化~ 仮処分決定と株主間契約 ~

うなぎ料理専門店「鰻の成瀬」のフランチャイズ(FC)やコンサルティングなどを手掛けるフランチャイズビジネスインキュベーション(株)(TSRコード:136729983、滋賀県、以下FBI社)の周辺が騒がしい

2

  • TSRデータインサイト

キーボード「FILCO」のダイヤテック、忸怩たる破産 ~ 為替デリバティブと需要減、綱渡りの資金繰り ~

パソコン用キーボード「FILCO(フィルコ)」で知られあるダイヤテック(株)(TSRコード:292026617、東京都)が負債2億円あまりを抱えて4月30日、破産開始決定を受けた。

3

  • TSRデータインサイト

役員報酬額 歴代最高の134億円「セブン&アイHD」デピント元取締役

(株)セブン&アイホールディングスのジョセフ・マイケル・デピント元取締役(2025年3月9日辞任)の2026年2月期の役員報酬額が、134億1,700万円と、過去最高額となった。5月20日に公表された有価証券報告書で判明した。

4

  • TSRデータインサイト

エステサロン、倒産が今年もハイペース ~1-4月は過去最多、高額契約は慎重に~

全身美容や脱毛などエステ・脱毛サロンの倒産が止まらない。2026年は4月までに35件に達し、同期間で過去最多だった2025年の31件を上回った。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ