全国企業倒産状況

2007年(平成19年)9月度 全国企業倒産状況

倒産件数 1,047件
負債総額 460,611百万円
前月比(件数) −12.9% (前月 1,203件)
前月比(負債) −47.0% (前月 870,471百万円)
前年同月比(件数) +1.6% (前年同月 1,030件)
前年同月比(負債) +57.3% (前年同月 292,822百万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

倒産件数が前年同月比1.6%増の1,047件、6カ月連続前年同月比増加

 2007年(平成19年)9月度の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は1,047件、負債総額は4,606億1,100万円となった。※当社の倒産集計は、法的倒産のほかに銀行取引停止処分等の私的倒産を含む。

 

 倒産件数は、前年同月比17件増、1.6%増で6カ月連続前年同月比増加となった。ただ件数自体は9月として最近10年間で3番目に少なかった。 件数は、依然として低い水準の範囲内の推移ながらも、4月以降連続して前年同月を上回り、増加傾向が窺えることから今後の動向が注目される。

 

 負債総額は、前年同月比1,677億8,900万円増、57.3%増で3カ月連続前年同月を上回った。これは負債10億円以上の大型倒産が同47.6%増の62件発生したことによる。しかし全体では負債1億円未満が656件(構成比62.6%)と月次倒産の6割を占め、小規模倒産が目立つ状況に変わりがない

産業別

倒産件数、10産業のうち6産業で前年同月比増加

 増加率は、金融・保険業200.0%増(3→9件)、情報通信業77.7%増(18→32件)、製造業17.0%増(141→165件)、卸売業10.8%増(157→174件)、運輸業8.0%増(25→27件)、小売業2.9%増(134→138件)の順。

 これに対して減少は、建設業12.8%減(326→284件)、サービス業他4.2%減(187→179件)の2産業。このほか不動産業(36→36件)と農・林・漁・鉱業(3→3件)が前年同月同数だった。

 

産業別分類
件数(件)
負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業
3
400
建設業
284
95,024
製造業
165
72,954
卸売業
174
77,548
小売業
138
22,556
金融・保険業
9
94,972
不動産業
36
18,553
運輸業
27
11,441
情報通信業
32
4,884
サービス業他
179
62,279
合計
1,047
460,611

※業種分類のコード改訂(日本標準産業分類に基づく)に伴い、弊社データベースは2004年1月度より新業種分類に移行。このため、産業別分類は従来の9産業から10産業に変更している。各数値は新業種コードに基づく。

地区別

 倒産件数、9地区のうち6地区で前年同月比減少。減少率は、中国40.0%減(65→39件)、東北36.4%減(74→47件)、四国18.9%減(37→30件)、北海道5.2%減(38→36件)、北陸4.5%減(22→21件)、近畿4.0%減(294→282件) の順。これに対して増加は、中部33.6%増(98→131件)、関東16.2%増(302→351件)、九州10.0%増(100→110件)の3地区だった。

 また都道府県別倒産件数では前年同月を上回ったのが20都県、減少が25道府県、同数が2県となった。

 

北海道:件数が5カ月ぶりに前年同月比減少

 

東北:全体の件数は今年最少、県別件数では宮城、福島で前年同月比増加

 

関東:全体の件数は今年最少、県別件数では群馬、埼玉、東京、神奈川、山梨で前年同月比増加

 

中部北陸:中部の件数は5カ月連続前年同月比増加、北陸の件数は今年最少。県別件数では長野、静岡、愛知、三重、富山、福井で前年同月比増加

 

近畿:全体の件数は今年最少タイ、県別件数では兵庫のみ前年同月比増加

 

中国:全体の件数は今年最少、県別件数では岡山のみ前年同月比増加

 

四国:全体では件数が2カ月連続前年同月比増加、県別件数では愛媛のみ前年同月比増加

 

九州:全体の件数は、6カ月連続前年同月比増加、県別件数では福岡、佐賀、宮崎、鹿児島で前年同月比増加

 

都道府県
件数(件)
負債額
(百万円)
都道府県
件数(件)
負債額
(百万円)
北海道
36
10,361
近畿
282
47,727
東北
47
17,748
滋賀
11
4,214
青森
5
315
京都
32
3,618
岩手
6
1,796
大阪
163
18,080
宮城
15
5,272
兵庫
60
9,750
秋田
3
305
奈良
11
11,605
山形
5
2,919
和歌山
5
460
福島
13
7,141
中国
39
47,936
関東
351
152,565
鳥取
2
570
茨城
7
1,615
島根
6
1,317
栃木
7
1,550
岡山
12
42,792
群馬
21
11,582
広島
12
1,521
埼玉
36
15,641
山口
7
1,736
千葉
16
1,911
四国
30
6,283
東京
194
99,542
徳島
4
430
神奈川
51
17,627
香川
7
1,414
新潟
10
809
愛媛
11
2,834
山梨
9
2,288
高知
8
1,605
中部
131
133,694
九州
110
36,242
長野
22
13,250
福岡
46
13,977
岐阜
14
12,448
佐賀
8
1,006
静岡
31
91,853
長崎
13
4,997
愛知
55
15,041
熊本
11
1,103
三重
9
1,102
大分
4
717
北陸
21
8,055
宮崎
12
13,119
富山
7
2,285
鹿児島
12
890
石川
9
4,719
沖縄
4
433
福井
5
1,051
合計
1,047
460,611

※地区の範囲は以下に定義している。

関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)

中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)

北陸(富山、石川、福井)

近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)

 

◎負債額別:負債10億円以上が前年同月比47.6%増の62件

 

◎形態別:破産の件数構成比が55.0%を占める

 

◎製造業倒産が前年同月比17.0%増の165件、3カ月連続前年同月比増加

 

◎上場企業倒産:東証1部上場が2件、ジャスダック上場が1件発生、今年は9月末時点で累計4件

 

◎企業倒産に伴う従業員被害者数が9,941人、3カ月連続1万人を下回る

 

◎原因別:販売不振が前年同月比4.6%増の692件、構成比が今年2番目の66.0%を占める

 

◎中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年同月比1.2%増の1,040件

当月の主な倒産

(株)クレディア/静岡県/金融業/75,708百万円/民事再生法

みらい建設工業(株)/東京都/土木・建築工事/42,200百万円/民事再生法

伊豫商事(株)/岡山県/紙・紙製品卸/38,000百万円/破産

(株)みらい建設グループ/東京都/持株会社/16,200百万円/民事再生法

(株)マキ製作所/静岡県/農業用選果施設製造/12,300百万円/民事再生法

禁・転載・複写

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