全国企業倒産状況

2011年度(平成23年)上半期(4-9月) 全国企業倒産状況

倒産件数 6,420件
負債総額 1兆9,758億6,300万円
前年同期比(件数) -2.0%(前年同期 6,555件)
前年同期比(負債) -28.6%(前年同期 2兆7,673億9,500万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

負債総額が1兆9,758億円 年度上半期としては21年ぶりに2兆円を下回る

 2011(平成23)年度上半期(4月~9月)の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は6,420件、負債総額が1兆9,758億6,300万円となった。

倒産件数は、前年同期比2.0%減(135件減)で、年度上半期としては3年連続で前年同期を下回った。また水準としては過去20年間で2005年度(6,388件)に次いで2番目に少ない件数だった。これは金融機関に返済猶予を促す「中小企業金融円滑化法」や「セーフティネット保証5号」に加え、震災に対応した「東日本大震災復興緊急保証」などの政策効果が挙げられる。さらに震災で寸断されたサプライチェーンの復旧が予想以上に進み、中小企業の業況が持ち直してきたことも一部影響した。

負債総額は、前年同期比28.6%減(7,915億3,200万円減)となり、年度上半期としては1990年度(7,925億8,100万円)以来、21年ぶりに2兆円を下回る低水準になった。

10億円以上の大型倒産が同20.8%減の217件(前年同期274件)となり、特に100億円以上が同45.0%減の11件(同20件)と大幅に減った。これに対し1億円未満は、同0.5%増の4,376件(構成比68.1%)で、年度上半期倒産の約7割を占めるなど、小・零細規模が中心に推移した。このほか震災関連倒産が年度上半期では累計371件にのぼった。

企業倒産 上半期推移

産業別

産業別倒産件数 10産業のうち8産業で前年同期を下回る

 前年同期比減少率は、金融・保険業17.9%減(39→32件)、運輸業13.1%減(244→212件)、卸売業8.3%減(872→799件)、不動産業8.1%減(221→203件) 、小売業8.0%減(746→686件)、情報通信業6.9%減(273→254件)、製造業6.4%減(1,042→975件)、建設業0.2%減(1,774→1,770件)の順。

これに対して増加は、農・林・漁・鉱業12.9%増(54→61件)とサービス業他10.6%増(1,290→1,428件)の2産業だった。

年度上半期としては、建設業が2年連続で2,000件を下回り、製造業が5年ぶりに1,000件を下回った。また産業別構成比では、建設業の27.5%を筆頭にして、サービス業他22.2%、製造業15.1%、卸売業12.4%、小売業10.6%と続く。

産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 61 473,258
建設業 1,770 217,399
製造業 975 241,862
卸売業 799 147,641
小売業 686 79,970
金融・保険業 32 258,328
不動産業 203 163,660
運輸業 212 41,560
情報通信業 254 52,861
サービス業他 1,428 299,324
合計 6,420 1,975,863

※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

主要産業倒産件数

地区別

地区別倒産件数 9地区のうち5地区で前年同期を上回る

 増加率は、中国18.5%増(221→262件)、中部7.8%増(737→795件)、九州7.2%増(430→461件)、北陸2.8%増(174→179件)、北海道1.3%増(224→227件)だった。

これに対し、減少は四国22.8%減(175→135件)、東北18.1%減(286→234件)、関東4.9%減(2,511→2,386件)、近畿3.1%減(1,797→1,741件)の4地区だった。

  • 北海道:件数が前年同期比1.3%増、負債は同2.5%増。
  • 東北:件数が前年同期比18.1%減、これに対して負債は同12.2%増で、年度上半期としては1990年度(221件)以来の低水準。県別件数では、秋田のみ前年同期比増加。
  • 関東:件数が前年同期比4.9%減、負債は同43.9%減。県別件数では、茨城、埼玉、新潟で前年同期比増加。
  • 中部北陸:件数が中部は前年同期比.7.8%増、北陸は件数が同2.8%増。県別件数では、静岡、愛知、富山、福井で前年同期比増加。
  • 近畿:件数が前年同期比3.1%減、負債は同29.3%減。県別件数では、大阪、奈良で前年同期比増加。
  • 中国:件数が前年同期比18.5%増、負債は同107.4%増。県別件数では、鳥取、岡山、広島で前年同期比増加。
  • 四国:件数が前年同期比22.8%減、これに対して負債は同15.0%増。県別件数では、香川のみ前年同期比増加。
  • 九州:件数が前年同期比7.2%増、負債は同85.1%増で、年度上半期としては3年ぶりに前年同期を上回った。県別件数では、福岡、鹿児島、沖縄で前年同期比増加。
都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 227 64,354
東北 234 77,924
青森 34 6,488
岩手 33 8,008
宮城 38 33,945
秋田 41 7,081
山形 31 3,077
福島 57 19,325
関東 2,386 1,094,770
茨城 98 18,571
栃木 58 446,334
群馬 79 43,071
埼玉 315 34,536
千葉 169 27,394
東京 1,220 260,408
神奈川 344 226,762
新潟 82 30,314
山梨 21 7,380
中部 795 202,727
長野 75 30,903
岐阜 94 13,114
静岡 153 61,126
愛知 433 91,615
三重 40 5,969
北陸 179 42,404
富山 57 10,837
石川 77 24,961
福井 45 6,606
近畿 1,741 214,746
滋賀 51 6,962
京都 187 27,283
大阪 1,035 116,482
兵庫 320 45,349
奈良 77 5,554
和歌山 71 13,116
中国 262 94,798
鳥取 17 6,674
島根 25 2,825
岡山 74 61,873
広島 114 14,172
山口 32 9,254
四国 135 40,824
徳島 20 3,183
香川 43 14,066
愛媛 48 17,289
高知 24 6,286
九州 461 143,316
福岡 208 76,680
佐賀 26 10,111
長崎 33 6,648
熊本 47 9,200
大分 32 8,874
宮崎 36 9,608
鹿児島 33 8,750
沖縄 46 13,445
合計 6,420 1,975,863

※地区の範囲は以下に定義している。関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)北陸(富山、石川、福井)近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)

  • 倒産件数の減少要因には、「中小企業金融円滑化法」などの政策効果が挙げられる
  • 震災関連倒産:年度上半期では累計371件に達する。6カ月で「阪神・淡路大震災」時の3年間の件数(314件)を上回る
  • 形態別:法的倒産の構成比が年度上半期としては過去最高の80.4%
  • 負債額別:100億円以上の大型倒産が前年同期比45.0%減の11件とほぼ半減
  • 原因別:販売不振を中心とする「不況型」倒産構成比が年度上半期2番目に高率の82.0%
  • 従業員被害状況が4万642人、年度上半期としては2年連続の5万人割れ
  • 業種別件数:旅行業、宿泊業、飲食業などの個人消費関連の倒産増加が目立つ
  • 上場企業倒産が前年同期比2件減の3件発生
  • 中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)が6,400件、年度上半期としては6年ぶりに6,500件を下回る

当期の主な倒産

  • (株)安愚楽牧場/栃木/和牛畜産、和牛オーナー制度運営/負債4330億円/民事再生法
  • (株)SFコーポレーション/神奈川/消費者金融業/負債1897億円/破産
  • 太陽殖産(株)/岡山県/不動産業他/負債417億円/会社更生法
  • 丸和商事(株)/静岡県/消費者金融業/負債336億円/民事再生法
  • (株)サンシティ/宮城県/マンション分譲/負債248億円/民事再生法

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