2026年度上半期の「管工事業」倒産94件 「物価高」・「後継者難」・「職人不足」の3重苦
~2026年度上半期(4-9月)の「管工事業」倒産動向~
2026年度上半期(4-9月)の「管工事業」倒産は、94件(前年同期比10.5%増、前年同期85件)だった。 年度上半期では、コロナ禍の2020年度はゼロゼロ融資などの資金繰り支援策に支えられ、20年間で最少の32件と激減した。だが、その後は再び増勢をたどり6年連続で前年度を上回った。
負債総額は、58億4,600万円(同16.5%減、同70億400万円)。負債5億円以上が1件(前年同期2件)にとどまり、負債は2年ぶりに減少した。
「人手不足」倒産は11件(前年同期9件)で、うち後継者難が10件(同5件)と大半を占めた。職人不足が続くなか、代表者の高齢化と後継者問題も大きな課題に浮上している。
資本金別は、1千万円未満が73件(前年同期比12.3%増)と約8割(77.6%)を占め、小規模企業の倒産が目立つ。また、原因別では、販売不振が65件(同14.0%増)と約7割(69.1%)を占め、物価高や職人不足のなかで受注確保に腐心する管工事業者の厳しさが際立った。
「物価高」倒産は5件(前年同期2件)発生した。年度上半期では、2022年度以降の円安局面で2023年度の6件に次ぐ2番目の高水準となった。
資材高騰や人件費の上昇が続くなか、受注価格の決定力が弱い下請け・孫請けの管工事業者は、価格転嫁も難しく、採算確保が容易でない。このため、管工事業の倒産は中小・零細業者を中心に、しばらく増勢をたどる可能性が高い。
※本調査は、日本産業分類(小分類)の「管工事業」を抽出し、2007年度から2026年度までの上半期(4-9月)倒産を集計、分析した。

✔原因別:販売不振が65件(前年同期比14.0%増、構成比69.1%)で最多。次いで、既往のシワ寄せが22件(同4.7%増、同23.4%)、偶発的原因が3件(同200.0%増、同3.1%)、運転資金の欠乏が2件(前年同期同数)と続く。
✔資本金別:1百万円以上5百万円未満が36件(前年同期比9.0%増、構成比38.2%)で最多。以下、1千万円以上5千万円未満が21件(同10.5%増、同22.3%)、5百万円以上1千万円未満が17件(同70.0%増、同18.0%)。
✔負債額別:最多は1千万円以上5千万円未満が58件(前年同期比20.8%増、構成比61.7%)で、以下、5千万円以上1億円未満が20件(同5.2%増、同21.2%)。
✔従業員数別:5人未満が74件(前年同期比17.4%、構成比78.7%)で最多。その他、5人以上10人未満が14件(前年同期比6.6%減、構成比14.8%)。