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1-9月「医療機関」倒産 過去最多の59件 身近なクリニック、歯科医院で苦境が鮮明

~ 2026年1-9月「医療機関」の倒産動向 ~


 医療機関の倒産が再び勢いを増している。2026年1月-9月に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は59件(前年同期比28.2%増)と、過去最多を更新した。
 同期間では2年ぶりに前年同期を上回り、2009年の53件を上回った。このペースで推移すると、年間70件を超える見込みで、2025年の67件を上回り、年間最多の更新も視野に入る。
 医療機関の業態別は、20床以上の入院設備のある「病院」は8件(前年同期9件)と落ち着いているが、「クリニック」は29件(同18件)、「歯科医院」は22件(同19件)と、いずれも前年同期を上回った。
 歯科医院は過去最多の2024年と同件数、クリニックは2009年の22件を上回って過去最多を更新した。いずれも身近な歯科医院やクリニックほど、苦境に陥っている状況が鮮明になってきた。

 2026年1-9月の「医療機関」倒産は、コロナ禍の2020年同期は資金繰り支援策に支えられ16件(前年同期比54.2%減)と前年同期から半減、2021年同期も19件にとどまった。だが、コロナ禍が落ち着いた2024年同期は49件(同81.4%増)と前年同期の約1.8倍に跳ね上がり、2025年同期も46件と高止まりし、2026年同期は前年同期を13件も上回り、過去最多を更新した。
 医療機関の倒産は、「後継者難」倒産の多さが際立つ。2025年同期は5件にとどまっていたが、2026年同期は最多の14件と約3倍に増加した。内訳は、病院2件(前年同期1件)、クリニック7件(同1件)、歯科医院5件(同3件)で、すべての業態で前年を上回り、後継者問題は医療機関の存続に大きな課題に浮上している。また、人手不足倒産も7件(同4件)発生し、人材確保が深刻さを増している。
 後継者難やスタッフ不足に加え、光熱費や各種備品の高騰で採算悪化が加速している。さらに、人口減による患者数の減少、医療設備の老朽化など、医療機関を取り巻く課題は山積している。
 倒産形態では、消滅型の破産が57件(前年同期比29.5%増)と全体の96.6%を占め、医療機関といえども再建は容易ではない。地域医療に重責を担う医療機関の倒産は、患者の受診機会の喪失につながる。医療難民を生み出さない施策と支援が急がれる。
※本調査は、日本標準産業分類の「病院」「一般診療所」「歯科診療所」から2026年1-9月の負債1,000万円以上の倒産を集計、分析した。

病院・クリニック・歯科医院の倒産件数(1‐9月)

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