• TSRデータインサイト

2025年1-10月の「税金滞納」倒産は137件 2年連続で100件超え、負債1億円未満が51.0%

~ 2025年1-10月の「税金滞納」倒産状況 ~


 2025年1-10月の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は137件(前年同期比12.1%減)に達し、2年連続で100件を超えた。
 また、負債総額は464億2,800万円(同25.7%減)で、2年連続で前年同期を下回った。負債10億円以上が10件(同100.0%増)と2倍に増えたが、同1億円未満が70件(同14.7%増)で、構成比は51.0%(前年同期39.1%)と半数を超えた。小規模事業者の増加で、負債を押し下げた。

 コロナ禍後も、物価や人件費などのコストアップが収益を圧迫し、業績回復の遅れから資金繰りに余裕を欠く企業は少なくない。特に、社会保険は毎月の支払いのため、ボディブローのようにダメージを与え、税金(公租公課)の滞納が一因となった倒産は、今後も高水準で推移が続く可能性が高い。

 転職市場が活況を呈するなか、賃上げは社員の離職止めと人材採用に不可欠だ。だが、社会保険の適用拡大もあり、収益が厳しい企業では社会保険料の負担が増している。税金滞納は事業継続だけでなく、事業再生にも大きな障壁になる。関係機関は企業と分割納付などの話し合い、企業は納付に向けた収益改善が必要だ。

※本集計は、2025年1-10月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)の「コンプライアンス違反」倒産のうち、「税金滞納」関連を集計・分析した。

「税金滞納」倒産

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の秀和グループ、9億円の債務超過

6月17日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)秀和グループ(TSRコード:027747050、江東区)の財務内容が一部判明した。

2

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

3

  • TSRデータインサイト

倒産データからみる「倒産が多い住所」 ~ 一等地のイメージと与信リスク ~

「倒産が多発する住所」は、現代のビジネスモデルの結果だ。ネット全盛期のいま、企業の実体が見えにくいのは普通なのかも知れない。だが、そんな風潮のなか、登記上住所の一等地に惑わされず経営実体をいかに見極めるか。ここでもまた、外形に惑わされない“目利き力”が問われている

4

  • TSRデータインサイト

【2026年3月期決算】役員報酬額1億円以上の開示 過去最多の934人に 社数も387社で最多を更新 上位5人中、外国人4人

2026年3月期決算の上場企業2,198社のうち6月26日12時までに有価証券報告書の提出を確認できたのは9割(90.7%)の1,995社だった。例年と異なり株主総会前に有価証券報告書を提出する上場企業が増えた。報酬額1億円以上の役員を開示した企業は387社、人数は934人で前年の364社・887人を上回った

5

  • TSRデータインサイト

環境経営総合研究所の「粉飾の手口」

(株)環境経営総合研究所(TSRコード: 294046615、渋谷区、以下ERI)が3月26日、東京地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチ(TSR)が独自入手した資料や関係者が「実際の売上は100分の1程度」と語る粉飾の実態がみえてきた。

TOPへ