• TSRデータインサイト

社長の出身大学 日本大学が12年連続トップ 東日本は日大、西日本は地元大学が優勢

~ 2022年版「全国社長の出身大学」調査 ~


 2022年の社長の出身大学トップは、社長数2万609人の日本大学だった。調査を開始以来、12年連続でトップを守った。2位は慶応義塾大学(1万588人)、3位は早稲田大学(1万407人)で、“私学の雄”2校が僅差で競り合っている。
 上位20位では、東海大学が前年8位から7位に浮上し、前年7位の近畿大学と入れ替わった。国立大学は、東京大学(10位)、京都大学(20位)の2校が入り、社長数は私立大学の優勢が続いている。
 なお、上場企業(地方上場含む)は、トップが慶応義塾大学(288人)、2位が早稲田大学(227人)、3位に東京大学(210人)が入り、9位の一橋大学を含め、上位10位までに国立大学は3校入った。


 都道府県別は、日本大学が35都道県で3位以内に入り、強さを見せつけた。ただ、日大の強さは東日本に偏り、西日本は地元の国立大学や私立大学の健闘が光った。
 出身社長数の上位100大学(医科歯科系を除く)でみると、直近決算で増収や増益を達成した堅実企業の社長比率は国立大学が上位を独占した。

※ 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース約400万社の代表者データ(個人企業を含む)から、公開された出身大学を抽出、集計した。同一人物が複数の企業で社長を務める場合、売上高の上位1社を集計対象とした。集計対象外となった企業は31万1,581社。
※ 出身大学が校名変更、統合した場合、存続大学名で集計した。本調査は2010年から始め、今回が12回目。


日本大学が唯一の2万人超え、12年連続トップ


 社長の出身大学は、日本大学が2万609人で12年連続トップ。唯一、2万人を超えて2位以下を大きく引き離した。2位の慶応義塾大学は1万588人で、2015年以来、8年連続で2位を守った。3位は早稲田大学が1万407人で続き、早慶両校が毎年僅差で競っている。
 以下、4位は明治大学8,255人、5位中央大学7,506人、6位法政大学6,068人が続き、“MARCH”の3大学が並んだ。次いで、東海大学が前年8位から7位に浮上し、8位に近畿大学、9位に同志社大学の関西勢2校が入った。
 上位20位までに東京6大学がすべて入った。一方、西の“関関同立”も11位に関西大学3,819人、15位に立命館大学3,380人、17位に関西学院大学2,977人が入り、4大学がランクインした。

東京大学 4年連続で国公立大学唯一のトップ10


 国公立大学では、東京大学が4年連続で10位。また、京都大学は3年連続で20位に入った。
 国公立大学は、上位30位までに東京大学と京都大学のほか、22位に大阪大学2,390人(前年22位)、23位に北海道大学2,224人(同23位)、27位に九州大学2,045人(同27位)、29位に東北大学1,922人(同29位)、30位に神戸大学(同31位)と旧帝大などの国立大学が入った。
 このほか、33位広島大学(同33位)、41位千葉大学(同41位)、44位名古屋大学(同44位)、49位岡山大学(同50位)の合計11校(前年同数)が上位50位に入った。


全国社長出身大学、上場企業社長出身大学

上場企業の社長は慶応義塾大学がトップ、10位以内に国公立大学3校がランクイン


 上場企業(地方上場含む)では、慶応義塾大学が288人でトップ。次いで、早稲田大学227人、東京大学210人、日本大学103人、京都大学97人の順。
 9位に一橋大学が入り、上位10位には国公立大学が3校がランクインした。

都道府県別 日本大学が35都道県で3位以内に入り、うち18都県でトップ


 都道府県別では、日本大学が18都県でトップを占めた。また、3位までに入ったのはトップの18都県を含む35都道県にのぼる。
 東日本では、日本大学が15都県でトップを占めた。同大は卒業生が121万人余り(出典:同大ホームページ)と他大を圧倒している。また、全国26校の付属高校から企業経営者の子息、子女が大学へ進学し、事業承継で社長に就任するパターンもあり、各地の社長数トップにつながっているようだ。
 一方、東日本の21都道県のうち、北海道、岩手県、宮城県、新潟県、愛知県、三重県では地元の大学がトップに立った。特に、宮城県と愛知県は上位3位までを地元大学が占めた。


都道府県別(企業所在地)社長の最多出身大学(東日本)

西日本では地元大学が健闘


 西日本の26府県では、日本大学出身の社長がトップを占めたのは香川県、高知県、宮崎県の3県にとどまった。3県以外では、県内、あるいは同じ地域の大学がトップに立った。
 近畿大学は大阪府、奈良県、和歌山県でトップ、福岡大学は福岡県と佐賀県でトップを占めた。日本大学以外ではこの2校だけが、複数の都道府県でトップに立った。
 西日本では、地元の国立大学が健闘し、26府県のうち、半数の13県でトップだった。東日本は北海道、新潟県、三重県の3道県にとどまっており、対照的な結果となった。
 私立大学が多く所在する近畿は、2府4県すべて私大がトップだった。福岡県は私大の福岡大学が最多で、大都市圏は事業承継や起業などで私大出身の社長が多い傾向に変わりはない。


都道府県別(企業所在地)社長の最多出身大学(西日本)

業績別 売上・利益ともに国立大出身社長の業績が好調(医科歯科系大学を除く)


 出身社長数の上位100校を対象に、経営する企業の直近2期の売上高と当期利益を比較した。
 増収企業の社長の割合は、トップが鹿児島大学、次いで、筑波大学、広島大学の順で、上位20位まで国公立大が独占した。一方、増益は、徳島大学、新潟大学、鹿児島大学の順。増収増益を達成した割合は、新潟大学、鹿児島大学、広島大学の順で高かった。
 各ランキングの上位10校はすべて国公立大学が独占、11位から20位も国公立大が大半を占めた。国公立大学の出身社長の企業は、手堅い舵取りによって上場企業、地元企業を問わず事業基盤を安定させている傾向が浮き彫りになった。

※ 2021年1月期以降を最新期とし、2期連続で売上高と当期利益が判明した企業を対象に算出した。

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

政策金利引き上げ 「1年は現状維持」が59.6% すでに「上昇」が52.0%、借入金利は上昇局面に

企業の59.6%が、これ以上の政策金利の引き上げに「待った!」を希望していることがわかった。今後の望ましい政策金利の引き上げ時期は、「向こう1年は現状維持」が59.6%で最多だった。「引き下げ」も23.6%あり、企業経営の観点では利上げを望む声は少数(16.6%)にとどまった。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の12.2%が事業資金を個人名義で調達 保証債務に上乗せ負担、債務整理や廃業を複雑に

事業資金を代表者名義で調達したことのある中小企業は12.2%に達することがわかった。政府や金融界は「経営者保証ガイドライン」(適用開始2014年2月)や「事業再生ガイドライン」(同2022年4月)などを通じ、企業が抱える債務を整理する際に個人保証が足かせにならないよう取り組んでいる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年「早期・希望退職募集」は 1万7,875人 、リーマン・ショック以降で3番目の高水準に

2025年の「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は43社(前年57社)で、募集人数は1万7,875人(同78.5%増)に達したことがわかった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年7-9月の客室単価 1万6,975円 稼働率80%超え 人手不足の解消が課題

ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年7-9月期の平均客室単価は、1万6,975円(前年同期比8.9%増)で前年同期を上回った。7-9月期で、13ブランドの平均が前年を上回るのは3年連続。平均稼働率は83.9%で前年同期を2.9ポイント上回り、 稼働率も3年連続で上昇している。

5

  • TSRデータインサイト

【最新決算】 私立大学、半数以上が赤字に転落 売上高トップは順天堂、利益トップは帝京大学

全国の私立大学を経営する545法人のうち、半数を超える287法人が直近の2025年3月期決算で赤字だったことがわかった。  

TOPへ