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一時、1ドル=135円を突破 1ドル=130円で企業の約半数が経営に「マイナス」~「円安に関するアンケート」調査~

 6月13日の外国為替市場は一時、1ドル=135円台まで下落した。1998年10月以来、約24年ぶりの円安加速で、物価や原材料の価格上昇が止まらず、円安による収益圧迫が一段と強まりそうだ。
 東京商工リサーチが6月1日~9日に実施したアンケート調査では、5月上旬の円相場1ドル=130円前後の円安推移で、経営に「マイナス」と回答した企業は全体の約半数の46.7%に達した。
 1ドル=122~124円台で推移した前回調査(4月)では、「マイナス」の回答は39.6%だった。上場主要メーカーの期首想定為替レートは平均1ドル=105.5円で、多くの企業で急激な円安への対応が遅れている。
 規模別では、「マイナス」が中小企業の約5割(48.2%)を占めたのに対し、輸出や海外進出のウェイトが大きい大企業は37.7%で、大企業と中小企業の差は10.5ポイントと温度差が大きい。
 業種別では、アパレル販売の「繊維・衣服等卸売業」(80.3%)と「織物・衣服・身の回り品小売業」(80.0%)で、8割以上の企業が「マイナス」と回答した。円安による海外からの仕入価格の上昇が、輸入依存型の企業の収益を圧迫している。
 日本銀行は金融緩和の維持を示すが、円安の要因のひとつに日米金利差が指摘され、金利引き上げを求める声が増している。だが、金利引き上げは、コロナ禍で過剰債務を抱える中小企業や住宅ローン世帯への影響が大きく、円安対策の舵取りは難しい局面を迎えている。

  • 本調査は、2022年6月1日~9日にインターネットによるアンケート調査を実施し、有効回答5,667社を集計、分析した。
    資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義した。
    前回調査は、2022年4月19日発表。

Q1.今年5月(1ドル=130円前後)の為替水準は貴社の経営にとってプラスですか?マイナスですか?(択一回答)


円安が「マイナス」、中小企業の約5割に上昇

 1ドル=130円前後の円安が経営に及ぼす影響について、「マイナス」と回答した企業は46.7%(5,667社中、2,649社)だった。
 前回調査(4月、1ドル=122~124円台)では、円安が「マイナス」の企業割合は39.6%で、急激な円安進行で7.1ポイント上昇した。一方、「プラス」の企業割合は3.0%(173社、前回調査3.9%)、「影響はない」は28.4%(1,613社、同29.5%)だった。
 規模別では、「マイナス」は大企業が37.7%(805社中、304社)なのに対し、中小企業は48.2%(4,862社中、2,345社)で、10.5ポイントの差がついた。前回調査と比べ、それぞれ2.9ポイント、7.8ポイント上昇した。

円安アンケート

業種別 アパレル販売の8割以上が「マイナス」

 Q1で「プラス」、「マイナス」と回答した企業をそれぞれ業種別(業種中分類、回答母数20以上)で分析した。
 「プラス」と回答した業種で、最も高かったのは「業務用機械器具製造業」の16.0%(50社中、8社)。次いで、「情報通信機械器具製造業」14.8%(27社中、4社)、「輸送用機械器具製造業」11.5%(78社中、9社)の順。
 輸出関連の製造業を中心に「プラス」の影響もみられるが、円安は原材料の輸入価格の上昇に繋がることもあって、構成比では全業種で2割を下回った。
 一方、「マイナス」と回答した業種では、トップは「繊維・衣服等卸売業」の80.3%(66社中、53社)だった。以下、「織物・衣服・身の回り品小売業」80.0%(25社中、20社)、「食料品製造業」73.9%(192社中、142社)と続く。
 製品を海外からの輸入に頼るアパレル販売は、円安が「マイナス」と回答した企業が8割を超え、円安に伴うコスト上昇が経営収益に打撃となっている。

円安アンケート


Q2. 貴社にとって望ましい円相場は1ドルいくらですか?(択一回答) 


企業の希望レート、「110円以上115円未満」が最多

 望ましい円相場について、2,980社から回答を得た。
 最多レンジは、「110円以上115円未満」の39.3%(1,174社)だった。前回調査(4月)でも同レンジが最多の42.5%だった。急激な円安進行が止まらず、実態と15円以上乖離した1ドル=110円台前半を望ましいとする企業の割合は低下した。
 一方、1ドル=115円以上の為替相場を望ましいとする企業は41.9%(1,249社)で、前回調査の26.6%を15.3ポイント上回った。上昇幅では「120円以上125円未満」(16.4%)は、前回調査から8.2ポイント増、「115円以上120円未満」(22.0%)は6.4ポイント増となった。
 ただ、中央値と最頻値は規模に関係なく前回調査と同じ110円だった。円安が「マイナス」の企業が約5割(46.7%)を占めるなか、希望レートより20円以上も円安が続くと、今後、コストプッシュが一段と強まり、企業の業績改善スピードが鈍化することも懸念される。

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