• TSRデータインサイト

自動車大手7社 21年3月期は売上高8.6兆円の減収、業績の二極化も進行

ホンダを除く6社が20年度は減益

 世界的な新型コロナの感染拡大による販売不振や半導体不足などで、国内の自動車大手7社の2021年3月期連結の売上高が悪化した。7社の売上高合計は58兆5933億円(前期比12.8%減)で、7社すべてが前期より売上高が減少。減収幅は計8兆6159億円に達した。半導体不足が続くほか、電動化やアライアンスなど自動車大手を取り巻く環境は急激に変化している。
5月14日、自動車大手7社の決算が出揃った。2021年3月期(連結)の売上高は、7社いずれも前期を割り込み、新型コロナで落ち込んだ回復力の差が決算に表れた。前期比10%減以内は、トヨタ自動車とスズキの2社にとどまり、ホンダが同11.8%減、SUBARU同15.4%減、マツダ同16.0%減で続く。20%を上回る大幅減は、日産と三菱自動車の2社だった。営業利益はホンダ(4.2%増)が唯一増益を確保。ホンダ以外の6社が減益で、減収幅が大きかった日産と三菱自が営業赤字を計上。7社合計の営業利益は2兆9176億円(同16.0%減)で、前期と比べ5564億円の減益だった。

未定のスズキを除く6社の2022年3月期予想は、業績回復力が二極化した。売上高は6社すべてが増収を見込み、販売は回復傾向にある。6社計では2021年3月期(6社)と比較すると7兆6449億円の増収を見込んでいる。営業利益の赤字予想はなく、日産は±0、三菱自は黒字転換を計画。ホンダは前期同水準、トヨタとSUBARU、マツダは大幅な増益を見込んでいる。6社の営業利益は前期比7318億円のプラスになりそうだ。
自動車関連産業のサプライチェーンはすそ野が広く、自動車大手7社の業績は各方面に影響を及ぼす。アライアンスの枠組みや電動化投資など、自動車大手の経営に注目が集まっている。

自動車大手業績

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ