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2020年度「太陽光関連事業者」の倒産状況

 2020年度の「太陽光関連事業者」の倒産は54件(前年度比37.2%減)で、約4割減少した。新規参入企業の淘汰が一巡したほか、政府や自治体、金融機関のコロナ関連支援が奏功したとみられる。
 しかし、負債は過去10年で最大の461億3,500万円(前年度比91.4%増)まで膨らんだ。10億円以上の大型倒産が8件(前年度4件)と急増、そのうち、負債100億円以上の倒産が2件(同ゼロ)で負債総額を押し上げた。
 負債額上位の企業は、不動産賃貸や家電製品の配送、設置工事などを主業としていたが、多角化のなかで太陽光関連事業に進出。本業不振も相まって、経営に行き詰まった。
 原因別では、販売不振が37件(前年度比28.8%減)で最も多かった。このほか、事業計画や資金計画の甘さから事業が頓挫するケースも5件(同50.0%減)発生。取引先などとのトラブルを抱えて倒産した企業もあった。
 業績不振の打開や事業拡大、多角化を目指し、太陽光関連事業に進出した企業が多い。しかし、競争激化や新型コロナの影響で経営が悪化し、業績確保に苦しむ企業は少なくない。コロナ禍で外部環境が大きく変化するなか、レバレッジを効かせた多角化はリスクにつながっている恐れもある。また、資金繰り支援に支えられている事業者の「息切れ」も懸念され、2021年度の倒産件数は反転増となる恐れもある。

  • 本調査は、ソーラーシステム装置の製造、卸売、小売を手がける企業、同システム設置工事、コンサルティング、太陽光発電による売買電事業等を展開する企業(主・従業は不問)を「太陽光関連事業者」と定義し、集計した。

2020年度は倒産減だが、負債総額は過去最大

 太陽光関連事業の倒産は、2012年度から増勢を強めてきた。2015年度以降は、年間60件を上回り、2019年度は過去10年で最多の86件に達した。しかし、2020年度は54件まで急減した。

ソラール

負債額別 10億円以上が2倍増

 負債額別は、1千万円以上5千万円未満の20件(構成比37.0%、前年度比25.9%減)が最も多かった。次に、1億円以上5億円未満が16件(同29.6%、同51.5%減)、10億円以上(前年度比100.0%増)と5千万円以上1億円未満(同50.0%減)が各8件(構成比各14.8%)だった。
 増加は10億円以上のみで、前年度から倍増し負債総額を押し上げた。

原因別 「販売不振」が約7割

 原因別では、最多が「販売不振」で37件(構成比68.5%、前年度比28.8%減)で約7割を占めた。そのほか、事業計画の甘さなど放漫経営に起因する「事業上の失敗」が5件(同9.2%、同50.0%減)、「既往のシワ寄せ」(前年度比55.5%減)と代表者の病気などを含む「その他」(前年同月ゼロ)が各4件(構成比各7.4%)だった。


 2012年の固定価格買取制度(FIT制度)導入で太陽光関連事業の参入が相次いだが、競争激化や採算性の悪化などで小規模事業者の淘汰が進んだ。2020年度の倒産件数は落ち着きを見せたが、負債の大型化が際立った。
 電力買取価格の度重なる引き下げのほか、2022年度に市場価格と連動しプレミアム(補助額)を上乗せするFIP制度が創設されるなど、太陽光関連事業者を取り巻く環境は大きく変化している。さらに、2020年度は新型コロナの影響が避けられず、太陽光設備の開発工程での遅延が倒産に直結したケースもあった。
 先行き不透明感が拭えないなか、コロナ禍の長期化で太陽光発電事業者の倒産が増勢する可能性が出てきた。

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