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吉野家HD、子会社の京樽をスシローグローバルHDに譲渡へ

 牛丼チェーン大手の(株)吉野家ホールディングス(TSR企業コード:290624100、東京都中央区、東証1部)は2月26日、100%子会社で持ち帰り寿司大手の(株)京樽(TSR企業コード: 033875413、東京都中央区)の全株式を、回転寿司大手の(株)スシローグローバルホールディングス(TSR企業コード:014264307、大阪府吹田市、東証1部)に譲渡すると発表した。京樽は、新型コロナの影響を大きく受けていた。株式譲渡は4月1日の予定。

 吉野家HDによると、京樽は2021年1月末で国内290店舗、海外2店舗を展開。2011年7月に吉野家HDの完全子会社となっていた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大で、都市部を中心に進めていた出店が大きな影響を受けていた。このため、事業ポートフォリオの最適化や成長事業へのリソース配分を進めるため株式譲渡を決断した。

 スシローグループに加わることで、仕入れルートの融合によるスケールメリットのほか、商品力強化などシナジー効果が認められると判断した。

 吉野家HDの2021年2月期連結の業績予想は、売上高1723億円(前年比20.3%減)、営業利益87億円の赤字と苦戦を強いられている


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