ワタベウェディング 渡航制限で2月以降、すべての海外挙式が実施不能、債務超過に
最終利益は117億3800万円の赤字
海外挙式のワタベウェディング(株)(TSR企業コード:641093977、京都市中京区、東証1部)は2月15日、2020年12月期(連結)の最終利益が117億3800万円の赤字だったと発表した。新型コロナ感染拡大で、主力の海外挙式が2月後半から渡航制限などで全てが実施不能となったことが響いた。多額の赤字計上で債務超過に転落したが、コスト削減や事業拠点の閉鎖などを進め、早期の債務超過の解消を目指す。
2020年12月期(連結)の売上高は196億7800万円、営業利益109億8300万円の赤字、当期純利益117億3800万円の赤字だった。2019年12月期末時点で111億3800万円あった純資産が毀損し、2020年12月期末には8億6300万円の債務超過に転落した。
ワタベウェディングは、2020年12月期末時点で、現預金91億9300万円を保有。2020年4月に新型コロナ対策の特別 融資130億円を受けたほか、同年11月に極度総額30億円の当座貸越契約も締結している。固定資産の売却など保有資産を売却していくほか、徹底的なコスト削減を進めていく。また、ポストコロナを見据え、リゾート挙式ではあらゆるシーンにおいてデジタル化の推進に取り組んでいく意向だ。
ワタベウェディングの担当者によると、「渡航制限などで催行できなかったお客様の多くはキャンセルではなく延期となっている」とし、コロナ収束後の巻き返しを目指している。