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レオパレス21 通期予想を下方修正、444億円の最終赤字へ

 経営再建中の(株)レオパレス21(TSR企業コード: 291293581、中野区、東証1部)は2月12日、2021年3月期(連結)の純利益予想を当初の80億円の赤字から444億円の赤字に拡大しそうだと発表した。新型コロナの影響で入居率が低下したことが響いた。同日、役員報酬の減額を来年3月まで継続すると公表した。
 2021年3月期(連結)の業績予想は、売上高4089億円(前回予想4311億円)、営業利益346億円の赤字(同98億円の赤字)、当期純利益444億円の赤字(同80億円の赤字)に下方修正した。
 レオパレスは、約1000名の希望退職の実施や営業店舗の削減など事業再構築を急いでいる。また、投資有価証券や保有不動産の売却、第三者割当増資など、財務内容の改善を目指しているが、債務超過(東証基準)となっている。界壁不備への対応は、「新規の入居者募集を保留している明らかな不備が判明している住戸の空室を優先し、2021年1-6月末までに6000戸程度の改修工事を実施予定。2024年末までに明らかな不備の解消を目指す」としている。


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