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コロナ禍でスーツ需要が急減 紳士服4社が赤字へ

 新型コロナの影響で、スーツ需要が落ち込んでいる。(株)はるやまホールディングス(TSR企業コード:710025203、東証1部)は11月20日、2021年3月期(連結)の純利益が35億円の赤字になりそうだと発表した。新型コロナによる売上減と、店舗の減損損失が響く。売上高予想は405億円と前年から19.9%減を見込む。
紳士服4社は2021年3月期(連結)業績予想を開示したはるやまHD以外にも、「洋服の青山」を展開する青山商事(株)(TSR企業コード:720045720、東証1部)は純利益292億円の赤字、「AOKI」などを運営する(株)AOKIホールディングス(TSR企業コード:292080697、東証1部)も純利益を53億5,000万円の赤字予想だ。
2020年9月期(連結)を11月19日に公表した「紳士服のコナカ」や「フタタ」などを展開する(株)コナカ(TSR企業コード: 350617880、東証1部)は通期の純利益が129億4,800万円の赤字だった。
新型コロナの感染拡大により、入学式や入社式、就活の需要が急減。さらにテレワークの浸透でスーツの販売が落ち込んでいる。紳士服4社はECの強化など業績回復を目指しているが、新型コロナの感染者数が再び増加しており、当面は苦戦が続きそうだ。

苦戦する紳士服4社の業績(連結)

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