• TSRデータインサイト

児玉化学工業、「三菱ケミカル」グループから外れる

 2月21日、大手化成品メーカーの三菱ケミカル(株)(TSR企業コード:291021336)の児玉化学工業(株)(TSR企業コード:290051312、東証2部、以下児玉化学)への出資比率が15.77%から13.86%に引き下げられたことがわかった。三菱ケミカルが関東財務局に提出した「大量保有報告書」により判明したもので、2月19日には三菱ケミカルが児玉化学の株式の保有目的を「政策保有」から「純投資」へ変更していた。これに伴い両社の資本関係は一段と希薄になった。
 三菱ケミカルは、(株)三菱ケミカルホールディングス(TSR企業コード:296272507、東証1部、以下三菱ケミカルHD)の100%出資子会社。三菱ケミカルHDは、三菱ケミカルを通じて児玉化学の株式を保有し、持分法適用会社としていた。しかし、21日に三菱ケミカルが市場外で児玉化学の株式7万5,400株を売却し、持分法から外れた。
 三菱ケミカルHDの担当者は東京商工リサーチ(TSR)の取材に、「保有目的の見直しに伴い売却を決めた。流動性が低いため市場外での処分となった」とコメントした。
 児玉化学には三菱ケミカルからの転籍や出向者が在籍している。この点について児玉化学の担当者は、「出向者は転籍の方向で調整が進んでいた。三菱ケミカルとの取引関係に変更はない」とコメントした。
 三菱ケミカルの大量保有報告の提出を受け、児玉化学も21日に「その他関係会社の異動に関するお知らせ」をリリースした。今回の大量保有報告書の提出時の三菱ケミカルと児玉化学の連携不足を指摘する声もあり、今後の展開が注目される。

児玉化学工業が入居するビル

児玉化学工業が入居するビル

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年3月1日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の秀和グループ、9億円の債務超過

6月17日に東京地裁から破産開始決定を受けた(株)秀和グループ(TSRコード:027747050、江東区)の財務内容が一部判明した。

2

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

3

  • TSRデータインサイト

倒産データからみる「倒産が多い住所」 ~ 一等地のイメージと与信リスク ~

「倒産が多発する住所」は、現代のビジネスモデルの結果だ。ネット全盛期のいま、企業の実体が見えにくいのは普通なのかも知れない。だが、そんな風潮のなか、登記上住所の一等地に惑わされず経営実体をいかに見極めるか。ここでもまた、外形に惑わされない“目利き力”が問われている

4

  • TSRデータインサイト

【2026年3月期決算】役員報酬額1億円以上の開示 過去最多の934人に 社数も387社で最多を更新 上位5人中、外国人4人

2026年3月期決算の上場企業2,198社のうち6月26日12時までに有価証券報告書の提出を確認できたのは9割(90.7%)の1,995社だった。例年と異なり株主総会前に有価証券報告書を提出する上場企業が増えた。報酬額1億円以上の役員を開示した企業は387社、人数は934人で前年の364社・887人を上回った

5

  • TSRデータインサイト

環境経営総合研究所の「粉飾の手口」

(株)環境経営総合研究所(TSRコード: 294046615、渋谷区、以下ERI)が3月26日、東京地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチ(TSR)が独自入手した資料や関係者が「実際の売上は100分の1程度」と語る粉飾の実態がみえてきた。

TOPへ