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2018年3月期決算 上場企業2,135社 「外国法人等株式保有比率」調査

 2018年3月期決算の上場企業2,135社の外国法人等株式保有比率(以下、外国法人等比率と略す)は13.0%で、前年(12.2%)より0.8ポイント上昇した。調査を開始した2010年3月期以降、8年連続で前年を上回った。
業種別の外国法人等比率の最高は、水産・農林・鉱業の18.3%(前年18.0%)。次いで、電気・ガス業17.1%(同17.4%)、金融・保険業16.3%(同15.6%)と続く。最低は小売業の9.5%(同9.0%)で唯一、10%を下回った。
外国法人等比率の最高は、東証2部上場の東芝で72.3%。2017年12月に第三者割当増資(約6,000億円)を実施し、前年(38.2%)から34.1ポイント上昇した。次いで、シャープの69.8%(前年72.7%)。この2社は経営再建のための第三者割当増資で保有比率が高まった。
外国法人等比率が10%未満は半数の1,093社(構成比51.1%)を占めるが、全体の7割近くの1,421社(同66.5%、前年1,227社)で外国法人等の保有比率が上昇した。
円安を追い風に上場企業の業績が好調なことから、外国法人等の投資を呼び込んだようだ。

  • 本調査は東証などすべての証券取引所に株式上場する企業で、3月期決算の2010年から2018年まで9期連続で比較可能な2,135社を対象(変則決算企業は除く)とした。
  • 有価証券報告書で「株式等の状況」の所有者別状況(普通株式)の外国法人等を集計。
  • 業種分類は証券コード協議会の定めに準じた。

保有比率が8年連続で上昇

 2018年3月期の上場企業2,135社の外国法人等比率は13.0%だった。前年(12.2%)より0.8ポイント上昇し、調査を開始した2010年3月期以降、毎年最高記録を更新している。
2012年後半、円高から円安に為替がシフトし、外国法人等の株式保有比率は2013年3月期の9.2%から2014年3月期は10.5%、2015年3月期は11.5%と上昇した。さらに、ここ数年は円安で業績が好調な企業が増え、上場企業の外国法人等の株式保有比率が上昇している。

上場企業2,135社 外国法人等株式保有比率 年次推移

前年差増加 東芝の34.1ポイント上昇が最大

 外国法人等比率が前年より上昇した企業のうち、伸び率トップは東証2部上場の東芝で前年比34.11ポイント上昇(38.21%→72.32%)した。不適切会計や原発関連会社の処理による経営悪化で、上場維持のため2017年12月に約6,000億円の第三者割当増資を実施した。
次いで、液晶ディスプレイ等製造のブイ・テクノロジーが前年比27.46ポイント上昇(15.01%→42.47%)、機械などの専門商社の極東貿易は同20.85ポイント上昇(3.00%→23.85%)。両社ともM&Aを積極的に手掛けている。
一方、保有比率のダウンは、JCRファーマの21.38ポイント低下(30.16%→8.78%)が最大。業務資本提携により主要株主が変更した。

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 ビジネスのグローバル化と円安を背景に、大手企業の業績は好調で外国法人等の投資が活発になっている。また、経営再建のため、外国法人等に支援を求めるケースも定着し、外国法人等の株式保有比率は拡大をたどっている。
2014年2月、金融庁がスチュワードシップ・コード(機関投資家の行動規範)を制定した。これにより外国法人等だけでなく、国内機関投資家も「物言う株主」として株主総会で反対票を投じるなど行動を起こすようになった。企業はこれまで以上に「コーポレートガバナンス」を重視し、欧米並みに業績だけでなく様々なコンプライアンスにも神経を使うことが必要だ。
上場企業は企業価値を高めるだけでなく、内部統制や株主対策も強化し、国内外の投資家の評価を高めていくことが求められる。

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