• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

「国内銀行101行の平均年間給与」調査 (2015年3月期)

 2015年3月期の国内銀行101行の平均年間給与は616万円だった。前年(612万円)より4万円(0.6%)増加し3年連続で前年を上回った。だが、ピークだった2007年3月期(650万3,000円)とは34万3,000円の差がある。
平均年間給与のトップは2年連続で三井住友銀行(879万5,000円)。2位は前年と同じ東京スター銀行(821万2,000円)、3位はスルガ銀行(793万1,000円)で前年4位から順位を上げた。
本調査は国内銀行のうち2006年3月期~2015年3月期の有価証券報告書などで、従業員数、平均年間給与、平均年齢が判明した101行を対象にまとめた。

  • 大手行は埼玉りそな銀行を含む7行、地方銀行は全国地銀協加盟行(59行:足利銀行、近畿大阪銀行、山口銀行、北九州銀行、親和銀行を除く)、第二地銀は第二地銀協加盟行(35行:北洋銀行、もみじ銀行、徳島銀行、香川銀行、長崎銀行、熊本銀行を除く)。
  • 平均年間給与は、基本給与+賞与・基準外賃金。

平均年間給与 3年連続で前年を上回る

 銀行101行の2015年3月期の平均年間給与は616万円(前年比0.6%増)だった。前年を上回ったのは大手行が7行中5行、地方銀行が59行中33行、第二地銀が35行中23行の計61行(構成比60.3%)で、前年65行(大手行4行、地方銀行37行、第二地銀24行)から4行減少した。
銀行全体では、2007年3月期(650万3,000円)をピークに3年連続で減少し、その後は増減を繰り返し、2013年3月期以降、3年連続で増加している。

国内銀行平均年間給与

業態別の平均年間給与 大手行と地方銀行の差が拡大

 業態別の平均年間給与は、大手行が747万7,000円(前年比3万7,000円増、同0.5%増)、地方銀行が632万5,000円(同2万2,000円増、同0.3%増)、第二地銀は560万7,000円(同6万円増、同1.0%増)と、全業態で前年を上回った。引き続き倒産減少による与信管理コストの減少や株価上昇などから収益が改善し、平均年間給与は増加した。大手行との差は地方銀行が115万2,000円(前年113万7,000円)で1万5,000円拡大した。第二地銀は187万円(同189万3,000円)で2万3,000円縮小した。ただ、大手行と地方銀行、第二地銀の差は100万円から200万円近くある。
地方銀行と第二地銀との差は71万8,000円で、前年(75万6,000円)より3万8,000円縮まった。
安倍政権の賃上げ要請を受けて銀行業界でも賃上げやベースアップに動いた。だが、国内業務は低金利の貸出競争が激化しており、海外向けの高収益部門を展開する大手と、地場企業への貸出など低収益運用を中心とする地方銀行・第二地銀との差は広がっている。

従業員の平均年齢別で平均年間給与をみると、40歳以上は東京スター銀行(平均年齢40.8歳、821万2,000円)、39歳以上40歳未満は静岡銀行(同39.3歳、766万6,000円)、38歳以上39歳未満は三菱東京UFJ銀行(同38.0歳、791万6,000円)、38歳未満は三井住友銀行(同37.2歳、879万5,000円)が、それぞれトップ。平均年齢の若い層では、大手行と有力地銀が上位に並んだ。
平均年間給与の増額上位5行は、トップが愛媛銀行(62万6,000円増)。2位は三井住友銀行(47万7,000円増)、3位はきらやか銀行(31万3,000円増)、4位は高知銀行(28万円増)、5位は東京都民銀行(24万4,000円増)だった。101行のうち増額は61行(大手行5行、地方銀行33行、第二地銀23行)で、定期昇給や賞与などの増加が平均年間給与を押し上げた。一方、最も減少したのは沖縄海邦銀行(19万2,000円減)で、次いで山陰合同銀行(17万9,000円減)、千葉興業銀行(15万9,000円減)、第三銀行(15万6,000円減)、清水銀行(13万円減)と続く。

従業員数 大手行が1.8%増

 銀行101行の2015年3月期の従業員数は25万6,210人(前年比1,469人増)だった。大手行(1,850人増)だけが従業員数を増やした。
一方、地方銀行は前年より381人減、第二地銀は前年と同数だった。
従業員が増加したのは、101行のうち49行(大手行5行、地方銀行27行、第二地銀17行)で、地方銀行などは採用増に慎重な姿勢を崩していないようだ。
大手行は海外業務の拡大などに対応するため、従業員を積極採用しているとみられる。

平均年齢 5年連続で上昇

 銀行101行の2015年3月期の平均年齢は38.9歳で、前年より0.06歳上昇した。2011年3月期以降、5年連続で上昇となった。
業態別の平均年齢は、大手行が39.1歳(前年比0.3歳上昇)、地方銀行38.9歳(同0.1歳上昇)と上昇、第二地銀は38.9歳(同0.07歳低下)と前年を下回った。
大手行は2011年3月期以降、転籍増や団塊世代の大量退職に対し、新卒採用が追い付かず平均年齢が上昇、初めて39歳代に乗せた。

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

賃金上昇、従業員退職による倒産が過去最多 8月の「人手不足」倒産 8月では最多の32件

2026年8月の「人手不足」倒産は、32件(前年同月比39.1%増)だった。8月としては、前年の23件を大幅に上回り、最多を更新した。1-8月は333件(前年同期比38.7%増)で、年間最多ペースが続く。

2

  • TSRデータインサイト

出版業の倒産急増、利益も悪化傾向 ~ 存続に向けた書店との直取引、目指す姿と課題 ~

電子書籍が普及するなか、紙の書籍を主体に手掛ける老舗出版社を中心に、「出版業」の倒産(負債1,000万円以上)が急増している。 2026年1-7月の「出版業」の倒産は21件(前年同期比90.9%増)で、2019年同期の21件以来7年ぶりに20件を超えた。

3

  • TSRデータインサイト

「フィットネスクラブ」の倒産が過去最多を更新へ 1-8月は26件、市場拡大もレッドオーシャンの兆し

拡大するフィットネス市場で、「フィットネスクラブ」の倒産が急増している。2026年1-8月は26件(前年同期比160.0%増)と前年同期の2.6倍に達し、2023年同期の16件を抜いて過去最多を更新した。 現在のペースで推移すると、2026年は年間最多の2023年の27件を上回り、40件台も視野に入ってきた。

4

  • TSRデータインサイト

泥臭い再生支援と粉飾決算、銀行員の「違和感」~ 「実務家座談会」を開催(後編)~

(後編)事業再生に携わる金融機関は企業にどう向き合うのか。東京商工リサーチ(TSR)は、事業再生に携わる金融機関の担当者に、取り組みの現状や事例、特色、留意点などを聞いた。

5

  • TSRデータインサイト

「半導体関連メーカー」生成AI普及で業績好調 売上トップはキオクシア、TSMC日本子会社は売上高約143倍

生成AIの普及やデータセンター向け需要拡大で、国内の主要半導体関連メーカーの業績が好調だ。東京商工リサーチ(TSR)の企業データベース(約440万社)から、全国の主な半導体関連メーカー154社の2025年度業績を分析した。

TOPへ