• プレスリリース

「リース料の最適料率モデル」に関する特許の共同取得について

株式会社東京商工リサーチ(代表取締役社長:河原 光雄、以下「TSR」)、国立大学法人一橋大学(学長:中野 聡、以下「一橋大学」)、三井住友ファイナンス&リース株式会社(代表取締役社長:橘 正喜、以下「SMFL」)は、リース事業で最適なリース料率を算出する「料率算出装置、料率算出方法及び料率算出プログラム」を開発し、3社共同で特許を取得しました。

特許について

発明の名称 料率算出装置、料率算出方法及び料率算出プログラム
特許番号 第6764178号
特許登録日 令和2年9月15日
特許権者

国立大学法人一橋大学
株式会社東京商工リサーチ
三井住友ファイナンス&リース株式会社

この特許の目的は、ビッグデータ分析と因果推論の手法を用いたリース契約にかかわるヒストリカルデータ分析をもとに、リースのユーザー、リースする機械設備の種別、機械設備購入時の価格競争力、リース取引の料率競合など様々な取引の背景や前提を勘案したリース料率と契約締結との因果関係を推定することで、リース事業において最も経済合理性の高いリース料率を求めることにあります。リース事業の運営に最適となるリース料率を速やかに提示することで、機械設備の販売促進や普及拡大に寄与することが期待できます。

リース料率の算出過程では、大量のデータを扱う上に複雑な算出プロセスを伴うことから、従来の統計モデルに加え機械学習による予測モデルを使用し、算出結果の最適化を図っています。これまで、ベンダーリースなどで使用されていた自動審査モデルでは、ユーザーの与信リスクの計測にとどまり、リース成約に至るまでの要因を反映した料率の設定はできていません。リース料率の提示は、リースする機械設備、仕入れ先との取引条件、他リース会社との競合状況などについての人的判断や経験則により行われてきました。今般の新たな算出プログラムは、これらすべてを自動で判断し最適な料率を算出するものであり、リース業界初の取り組みになります。

算出プロセス

成約フラグ情報および料率履歴データ作成

過去5年余りのベンダーリース取引で契約に至らないものも含めた申し込み事例から、申し込み先の属性、リース対象の機械設備、期間やリース料率など契約条件、仕入れ先の属性、過去の契約の履歴などに関するデータを作成し、またリース会社側の料率基準の変更がなされた事例についてはその識別を行います。

料率算出

上記データベースをもとに料率基準の変更前後を含むリース案件の料率予測モデルを作成し、料率予測値を算出します。さらに、料率予測値とリース案件、エンドユーザー及び機械設備販売会社の属性をもとにリース料率と成約に至る確率の関係を推定する成約確率推定モデルを作成し、このモデルを使って、個々の新規リース案件において、リース事業の運営に最適となる料率を算出します。


--------------------

本件は、計量経済学分野の高度な学術的知見を有する一橋大学、国内最大級の企業情報を有するTSR、本邦リース事業でトップクラスの実績を有するSMFLがそれぞれの知見・ノウハウおよび機能を結集しての研究成果として、ベンダーリース事業に最適となるリース料率算出プロセスの特許を取得し、今後実務での活用を図るものです。


今般の共同開発では、一橋大学は、因果推論手法等の計量経済学に係る学術的知見を提供するほか、研究プロジェクト全体の設計と進捗管理を行っています。TSRは、企業情報に関する分析用ビッグデータを提供するとともに分析用データベースの構築に関する知見の提供と技術サポートを行っています。SMFLは、データ分析および予測モデルの開発を行っています。さらに、2021年度のリースビジネスへの実装に向けた準備を進めています。一橋大学、TSR、SMFLの3社は、本件にとどまらず、これからもデータ分析に基づく学術的知見を活用し、企業の事業活動にかかわる様々なテーマついて共同研究を行っていきます。


TSRは、お客さまが抱える課題を解決するための新たな商品・よりよいサービスの提供を目指す一環として、企業レベルビックデータの分析を軸とした付加価値の高い情報の提供を継続していきます。


一橋大学では、今後、学術的に意義の高い研究を実務的に意味のある形で応用・実装する取り組みを一層進めていきます。


SMFLは、データサイエンスおよびデジタル技術を活用し、ビジネスモデルの高度化を図るとともに新たな事業領域を開拓していくことで、お客様により付加価値の高いサービスをよりスピーディーに提供していきます。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ