• TSR速報

北九州アッシュリサイクルシステムズ(株)

※画像は実際の企業と関係はありません

※画像は実際の企業と関係はありません

 北九州アッシュリサイクルシステムズ(株)(北九州市)は6月27日、福岡地裁小倉支部から特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は30億2157万円(2024年3月期決算時点)。

 三菱マテリアル(株)(東京都千代田区)と(株)麻生(飯塚市)の出資により設立。独自の洗浄技術により、産業廃棄物を焼却した際に発生する高塩素濃度の焼却飛灰の低濃度化を実現した。セメント工場で完全リサイクルすることで最終処分場の容量確保と延命化を目指し、2018年4月に、1日あたり最大処理能力116トンの焼却飛灰処理施設の営業運転を開始。洗浄した焼却飛灰は、三菱マテリアルのセメント工場である九州工場をはじめ、近隣のセメント工場でリサイクル利用する計画とされていた。

 しかし、初期投資負担などから採算面は厳しく、処理施設が営業運転を開始した2019年3月期から赤字を計上。以降も単年度黒字に転換できないなど営業面は振るわない状況が続き、2024年3月期は19億5785万円の赤字を計上して債務超過に転落した。
 今後も改善が見込まれないとの判断から、2024年5月1日付で事業を終了。2025年3月31日、株主総会の決議により解散していた。

※北九州アッシュリサイクルシステムズ(株)(TSRコード:024508250、法人番号:1290801023459、北九州市戸畑区初音町8-18、設立2017(平成29)年4月、資本金1億円)
※三菱マテリアル(株)(TSRコード:291022669、法人番号:6010001023786、千代田区)
※(株)麻生(TSRコード:880190744、法人番号:2290001045328、飯塚市)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ