• TSR速報

クレイトン・ダイナミクス(株)ほか2社

クレイトン・ダイナミクスとローゼンバーグメディカルの入居ビル

クレイトン・ダイナミクスとローゼンバーグメディカルの入居ビル

1社は民事再生法の適用を申請し、事業継続を目指す

 クレイトン・ダイナミクス(株)(渋谷区)と、関連のローゼンバーグメディカル(株)(同所)、除菌と消毒のバスターズ(株)(渋谷区)は3月6日、債権者から東京地裁に破産を申し立てられ4月16日、同地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には田口和幸弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所、千代田区丸の内1-9-2)が選任された。
 負債総額は、クレイトン・ダイナミクスが約17億5600万円、ローゼンバーグメディカルが約22億円、除菌と消毒のバスターズは現在調査中。

 クレイトン・ダイナミクスは、コンタクトレンズや化粧品などの販売を手掛け、2021年6月期は売上高約20億円をあげていた。
 しかし、同時期に取引先への支払い遅延を散発するなど資金繰りの悪化を露呈していた。2022年6月期は売上高約18億円と落込み、9億5432万円の最終赤字を計上し、債務超過に転落した。以降も経営は改善せず、2025年1月頃には事業を停止していた。こうしたなか、債権者から破産を申し立てられ、今回の措置となった。

 ローゼンバーグメディカルは、コンタクトレンズ販売を手掛けるほか、クレイトン・ダイナミクスの債務を連帯保証していた。除菌と消毒のバスターズは、除菌商品を販売していたが、2社ともにクレイトン・ダイナミクスに連鎖した。

 なお、ローゼンバーグメディカルは4月21日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し同日、調査委員が選任された。申請代理人は清水達彦弁護士(フレックスコンサルティング法律事務所、千代田区大手町1-6-1)。調査委員は安藤真一弁護士(みつば総合法律事務所、千代田区六番町15-2)。

※クレイトン・ダイナミクス(株)(TSRコード:872504093、法人番号:5290001065447、渋谷区本町1-16-17、登記上:福岡県福岡市博多区博多駅中央街8-1、設立2014(平成26)年2月、資本金1000万円)
※ローゼンバーグメディカル(株)(TSRコード:352577185、法人番号:9020001085286、同所、設立2010(平成22)年4月、資本金300万円)
※除菌と消毒のバスターズ(株)(TSRコード:135898692、法人番号:9011001134612、渋谷区本町1-17-7、設立2020(令和2)年7月、資本金300万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ