（株）ＰＱＲ（旧：（株）翔栄、伊勢崎市）は３月１０日、前橋地裁より特別清算開始決定を受けた。
　負債総額は約６２億円。

　設立当初はオーディオ関連品の製造が中心だったが、１９８８年５月に液晶パネル関係の受注を始め、カーナビ向けの薄型ガラスのタッチパネルの生産ラインを構築した。２００３年初旬には量産化を開始させて業容が拡大。またこの間、２０１５年５月にはＳＨＯＥＩ　Ｕ．Ｓ．Ａを開設するなど海外展開も図り、２０１５年６月期には売上高１１０億５２０４万円を計上した。

　その後は、タッチパネルの「抵抗膜方式」から「静電容量方式」への移行対応や、その量産化に伴う設備投資を進めたが、「新型コロナウイルス」感染拡大の影響を受けて業績が悪化。２０２３年３月期は売上高２９億４１９４万円に対して１２億９８２３万円の大幅赤字を計上した。

　こうしたなか、開発費の高騰もあり、事業譲渡を決意。スポンサー企業が新会社を設立し、２０２３年９月には一部事業を除く主要事業を譲渡。当社は２０２４年１２月３１日、株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。
なお、関係会社のＨＳＪホールディング（株）（伊勢崎市）も、２０２４年１２月１８日に前橋地裁より特別清算開始決定を受けている。

※（株）ＰＱＲ（旧：（株）翔栄、TSRコード:270132783、法人番号:3070001013446、伊勢崎市三和町２７１８－３、設立１９８２（昭和５７）年３月、資本金１億円）
※ＨＳＪホールディング（株）（TSRコード:275064433、法人番号:5070001028574、伊勢崎市）