• TSR速報

(株)BugMo

※画像は実際の企業と関係はありません

~コオロギ養殖の先行投資重く~

 (株)BugMo(京都市上京区)は1月29日、京都地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人は拾井央雄弁護士(京都北山特許法律事務所、京都市下京区新町通四条下ル)が選任された。
 負債総額は現在調査中。

 昆虫食の普及を目的として2017年11月に個人創業。主にコオロギの養殖技術の研究と商品開発、販売を手掛けていた。クラウドファンディングを利用して資金を調達し、生産工程を自動化することで、安定した価格と品質の実現を目指していた。
 2018年10月からフィットネスジムや自然食品店、オンラインショップを通じた販売を開始したほか、2019年には民間企業数社に対してコオロギ粉末(だしパック等)の販売にも参入した。さらに、2021年には兵庫県内に自社加工場を構え、2022年から本格的に生産を開始し、同年4月期は売上高約900万円を計上した。
 
 しかし、事業化に向けた投資負担が重い状況が続いていた。また、国内でのコオロギの生産と並行しベトナムから食用コオロギを輸入していたが、「新型コロナウイルス」の影響で輸入がストップし、2023年4月期の売上高は約950万円にとどまった。
 その後も業績は振るわず、資金が限界に達し、今回の措置となった。

 ※(株)BugMo(TSR企業コード: 028398777、法人番号:8130001062127、京都市上京区甲斐守町97、設立2018(平成30)年5月)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【解説】秀和システムの法的整理、異変察知は「船井電機より前」

(株)秀和システム(TSRコード:292007680、東京都)への問い合せは、船井電機(株)(TSRコード:697425274、大阪府)の破産の前後から急増した。ところが、あるベテラン審査マンは「ERIが弾けた時からマークしていた」と耳打ちする。

2

  • TSRデータインサイト

2025年3月期決算(6月27日時点) 上場企業「役員報酬1億円以上開示企業」調査

2025年3月期決算の上場企業の多くで株主総会が開催された。6月27日までに2025年3月期の有価証券報告書を2,130社が提出した。このうち、役員報酬1億円以上の開示は343社、開示人数は859人で、前年の社数(336社)および人数(818人)を超え、過去最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

1-6月の「訪問介護」倒産 2年連続で最多 ヘルパー不足と報酬改定で苦境が鮮明に

参議院選挙の争点の一つでもある介護業界の倒産が加速している。2025年上半期(1-6月)の「訪問介護」の倒産が45件(前年同期比12.5%増)に達し、2年連続で過去最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

船井電機の債権者集会、異例の会社側「出席者ゼロ」、原田義昭氏は入場拒否

破産手続き中の船井電機(株)(TSRコード:697425274、大阪府)の第1回債権者集会が7月2日、東京地裁で開かれた。商業登記上の代表取締役である原田義昭氏は地裁に姿を見せたものの出席が認めらなかった。会社側から債務者席への着座がない異例の事態で14時から始まった。

5

  • TSRデータインサイト

1-6月の「人手不足」倒産 上半期最多の172件 賃上げの波に乗れず、「従業員退職」が3割増

中小企業で人手不足の深刻な影響が広がっている。2025年上半期(1-6月)の「人手不足」が一因の倒産は、上半期で最多の172件(前年同月比17.8%増)に達した。

TOPへ