• TSR速報

(医)篤信会

※画像は実際の企業とは関係ありません

※画像は実際の企業とは関係ありません

 (医)篤信会(佐世保市)は6月20日、長崎地裁佐世保支部に破産を申請した。申請代理人は山元昭則弁護士(弁護士法人佐世保総合法律事務所、佐世保市高天町6-3)ほか。
 負債総額は約11億7000万円。

 1974年に創業、2017年に法人化された医療法人で、「杏林病院」を経営していた。ベッド数は180床を誇り、内科や外科、整形外科などの診療科を揃え、救急病院にも指定されていた。2020年3月期の医業収益(売上高に相当)は19億1866万円を計上した。
 しかし、コロナ禍での院内クラスターの発生や近隣の医療機関との競合から、2023年3月期には医業収益が14億8104万円まで減少し、1億円を超える赤字を余儀なくされた。
 2024年3月期も業況は回復せず、529万円の債務超過に転落。資金繰りもひっ迫し、今回の措置となった。

 なお、現在も患者約90名が入院中で、今後、転院などを進める予定。

 病院・医院の倒産は2024年に入り急増しており、全国の1-5月累計は29件(前年同期15件)に達した。

※(医)篤信会(TSR企業コード:920147542、法人番号:5310005008060、佐世保市早苗491-14、設立2017(平成28)年3月)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【TSRの眼】「トランプ関税」の影響を読む ~ 必要な支援と対応策 ~

4月2日、トランプ米国大統領は貿易赤字が大きい国・地域を対象にした「相互関税」を打ち出し、9日に発動した。だが、翌10日には一部について、90日間の一時停止を表明。先行きが読めない状況が続いている。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の賃上げ率「6%以上」は9.1% 2025年度の「賃上げ」 は企業の85%が予定

2025年度に賃上げを予定する企業は85.2%だった。東京商工リサーチが「賃上げ」に関する企業アンケート調査を開始した2016年度以降の最高を更新する見込みだ。全体で「5%以上」の賃上げを見込む企業は36.4%、中小企業で「6%以上」の賃上げを見込む企業は9.1%にとどまることがわかった。

3

  • TSRデータインサイト

ホテル業界 インバウンド需要と旅行客で絶好調 稼働率が高水準、客室単価は過去最高が続出

コロナ明けのインバウンド急回復と旅行需要の高まりで、ホテル需要が高水準を持続している。ホテル運営の上場13社(15ブランド)の2024年10-12月期の客室単価と稼働率は、インバウンド需要の高い都心や地方都市を中心に、前年同期を上回った。

4

  • TSRデータインサイト

2024年度の「後継者難」倒産 過去2番目の454件 代表者の健康リスクが鮮明、消滅型倒産が96.6%に 

2024年度の後継者不在が一因の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は、過去2番目の454件(前年度比0.8%減)と高止まりした。

5

  • TSRデータインサイト

2025年「ゾンビ企業って言うな!」 ~ 調達金利の上昇は致命的、企業支援の「真の受益者」の見極めを ~

ゾンビ企業は「倒産村」のホットイシューです、現状と今後をどうみていますか。 先月、事業再生や倒産を手掛ける弁護士、会計士、コンサルタントが集まる勉強会でこんな質問を受けた。

TOPへ