• TSR速報

(医)社団加藤産婦人科医院

加藤産婦人科医院(2023年5月撮影)

加藤産婦人科医院(2023年5月撮影)

~2023年5月に閉院していた~

 (医)社団加藤産婦人科医院(荒川区)は1月10日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には上沼紫野弁護士(虎ノ門法律事務所、港区虎ノ門1-15-12)が選任された。
 負債総額は4億3116万円(2022年5月期決算時点)。

 「加藤産婦人科医院」を運営していた。産婦人科を専門とし、病床15床を有し、地域密着型の展開で2011年5月期には売上高7億6737万円をあげていた。
 しかし、2016年5月期は一時的に分娩停止を余儀なくされるなどして売上高が2億3430万円に激減し、2億4245万円の大幅赤字計上から債務超過に転落。以降は年間売上高が5億円台まで回復していたが、債務超過の解消には至らなかった。
 さらに、「新型コロナウイルス」感染拡大以降は来院患者の減少などから減収が続き、2022年5月期は売上高が3億7442万円にとどまっていた。この間、3期連続の赤字計上から債務超過額は1億9969万円まで拡大し、資金繰りも逼迫していた。
 こうしたなか、院長の体調不良もあって事業継続が困難との判断から、2023年5月9日までに閉院し、動向が注目されていた。

※(医)社団加藤産婦人科医院(TSR企業コード:295707666、法人番号:3011505000943、荒川区町屋2-9-21、設立2002(平成14)年8月)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ