全国企業倒産状況

2012年(平成24年)1月度 全国企業倒産状況

Xアイコン
facebookアイコン
倒産件数 985件
負債総額 3,493億5,500万円
前月比(件数) -4.5%(前月 1,032件)
前月比(負債) -2.0%(前月 3,566億7,000万円)
前年同月比(件数) -5.3%(前年同月 1,041件)
前年同月比(負債) +47.7%(前年同月 2,363億9,700万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

倒産件数が前年同月比5.3%減の985件 1月としては13年ぶりの1,000件割れ


 2012年(平成24年)1月度の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は985件、負債総額が3,493億5,500万円となった。

 

 倒産件数は、前年同月比5.3%減。1月としては中小企業の貸し渋り対策として実施された「中小企業金融安定化特別保証制度」(1998年10月開始)の影響を受けた1999年(976件)以来、13年ぶりに1,000件を下回る低水準となった。

 依然として中小企業金融円滑化法や景気対応緊急保証、セーフティネット貸付などの資金繰り支援の下支え効果が持続している。地区別では、9地区のうち5地区で前年同月を下回り、震災の被災地・東北は13カ月連続で減少した。

 

 これに対し負債総額は、前年同月比47.7%増と大幅に増加した。これはゴルフ場経営の(株)太平洋クラブ(負債1,100億円)と関連会社6社の民事再生法の適用申請が影響した。この7社だけで1月の負債総額の4割(構成比43.9%)を占めた。

企業倒産月次推移


産業別


産業別倒産件数 10産業のうち6産業で前年同月を下回る

 減少率は、不動産業43.3%減(53→30件)、小売業14.4%減(145→124件)、サービス業他が12.0%減(241→212件)、製造業11.5%減(164→145件)、情報通信業7.1%減(42→39件)、建設業3.0%減(233→226件)の順。製造業が12カ月連続で前年同月を下回り、建設業が1年ぶりの250件割れ、不動産業が3カ月ぶりにマイナスとなった。

 

 これに対し増加は、農・林・漁・鉱業300.0%増(4→16件)、金融・保険業50.0%増(6→9件)、卸売業23.1%増(121→149件)、運輸業9.3%増(32→35件)の4産業だった。卸売業が9カ月ぶりに140件を上回り、農・林・漁・鉱業が最近1年間で最多となった。 

 


産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 16 3,832
建設業 226 31,401
製造業 145 39,382
卸売業 149 25,943
小売業 124 11,027
金融・保険業 9 11,463
不動産業 30 17,302
運輸業 35 3,539
情報通信業 39 14,944
サービス業他 212 190,522
合計 985 349,355


※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

主要産業倒産件数推移


地区別

地区別倒産件数 9地区のうち5地区で前年同月を下回る

 減少率は、東北30.0%減(40→28件)、北海道15.3%減(39→33件)、近畿12.8%減(280→244件)、北陸11.1%減(27→24件)、関東3.9%減(406→390件)の順。

 これに対し増加は、四国16.6%増(18→21件)、九州11.9%増(67→75件)、中部4.4%増(134→140件)の3地区となり、このほか中国が前年同月同数の30件だった。

 

・北海道:件数が2カ月連続で前年同月を下回る。

・東北:全体の件数が、13カ月連続で前年同月を下回る。県別件数では、岩手、宮城で前年同月比増加。

・関東:全体の件数が、3カ月ぶりに400件を下回る。県別件数では、栃木、埼玉、千葉、新潟で前年同月比増加。

・中部北陸:全体の件数が、中部は2カ月ぶりに前年同月比増加、北陸は2カ月連続で前年同月を下回る。県別件数では、岐阜、静岡、三重、石川で前年同月比増加。

・近畿:全体の件数が、7カ月連続で300件を下回る。県別件数では、兵庫、奈良で前年同月比増加。

・中国:全体の件数が、9カ月ぶりに前年同月比増加がスットプした。県別件数では、広島、山口で前年同月比増加。

・四国:全体の件数が、2カ月ぶりに前年同月を上回る。県別件数では、徳島、愛媛で前年同月比増加。

・九州:全体の件数が、2カ月ぶりに前年同月を上回る。県別件数では、福岡、佐賀、大分、宮崎、鹿児島で前年同月比増加。

 

都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 33 3,517
東北 28 7,409
青森 3 114
岩手 5 1,920
宮城 8 501
秋田 2 30
山形 5 3,511
福島 5 1,333
関東 390 250,602
茨城 6 1,957
栃木 13 988
群馬 16 11,007
埼玉 45 11,240
千葉 30 4,164
東京 226 204,654
神奈川 44 6,222
新潟 8 10,308
山梨 2 62
中部 140 27,588
長野 7 1,768
岐阜 17 1,498
静岡 26 3,671
愛知 77 15,826
三重 13 4,825
北陸 24 3,778
富山 5 874
石川 12 2,081
福井 7 823
都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
近畿 244 37,471
滋賀 4 163
京都 25 3,704
大阪 136 19,488
兵庫 56 10,217
奈良 17 2,819
和歌山 6 1,080
中国 30 2,288
鳥取 1 80
島根 1 42
岡山 6 658
広島 15 848
山口 7 660
四国 21 5,804
徳島 6 2,112
香川 4 980
愛媛 9 2,640
高知 2 72
九州 75 10,898
福岡 33 2,864
佐賀 5 3,573
長崎 6 555
熊本 8 893
大分 7 794
宮崎 5 171
鹿児島 5 1,557
沖縄 6 491
合計 985 349,355


※地区の範囲は以下に定義している。

関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)

中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)

北陸(富山、石川、福井)

近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)


 

◎従業員数別:5人未満の構成比が過去20年間で最高の72.9%

◎「東日本大震災」が影響した「震災関連」倒産が40件発生

◎法的倒産構成比:過去2番目に高率の83.24%を占める

◎負債額別:負債1億円の構成比が前年同月比3.3ポイント上昇の70.6%

◎原因別:赤字累積などの「既往のシワ寄せ」が3カ月連続増加

◎金融円滑化法に基づく返済猶予利用後の倒産が8件、円高関連倒産が4件

◎中小企業倒産件数(中小企業基本法に基づく):前年同月比5.5%減の979件

当月の主な倒産


(株)太平洋クラブ/東京/ゴルフ場経営/1,100億円/民事再生法

ネクスネット(株)/東京/業務用移動通信サービス/124億円/特別清算

ミヤマブロイラー(株)/群馬/食鶏加工販売/80億円/民事再生法

蟹江エスシー・プロジェクト特定目的会社/東京/資産流動化事業/75億7,300万円/破産

エーオー産業(株)/大阪/不動産賃貸業/69億3,700万円/破産


禁・転載・複写

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「鳶工事業」が苦境、倒産が過去最多ペース ~ 16年ぶり100件超、職人不足とコスト対応がネック ~

「建設現場の花形」と言われる鳶職人の世界に逆風が吹く。足場から鉄骨、支柱工事など建設現場で欠かせないが、倒産が過去最多ペースだ。有効求人倍率は7.94倍と深刻な人材難の鳶業界にあって採用難と高い技能、経験が若者の育成に足かせになっている。鳶工事業の倒産を分析した

2

  • TSRデータインサイト

「渋谷区」が倒産最多、2年連続も視野 ~ 倒産企業の半数が業歴10年超、新設法人は伸び鈍化 ~

街の主役は若者から大人へ。再開発で変貌を遂げる「シブヤ」に異変が生じている。 渋谷区に本社を構える企業倒産(1-8月)は、全国の市区郡別で最多の123件に達した。昨年(2025年1-12月)は161件で2007年以来、18年ぶり全国ワーストだった

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の書店の利益、前年度の4.6倍に拡大 黒字企業が7割も、「増収増益」は13.4%

「本離れ」が言われて久しいが、書店経営が回復に転じた。全国の主な書店304社の2025年度の売上高合計は、6,121億4,000万円(前年度比1.6%増)、利益合計は40億2,600万円(同365.4%増)で、売上高は微増だったが、利益は前年度の4.6倍に急回復した。

4

  • TSRデータインサイト

翻訳業が苦境、利益は3年で7割減 ~ AIと競合で破産したケースも ~

AIが翻訳業界にドラスティックな変化を迫っている。日進月歩で精度が向上するなか、言語間の壁が低くなっている。この余波が翻訳業界に広がり、業績は3期連続で減収減益に追い込まれた。

5

  • TSRデータインサイト

「畳製造業」 伝統産業に忍び寄る市場変化と後継問題 売上は3年連続で低迷、業歴100年超の老舗が2割超

9月24日は「畳の日」。全国畳産業振興会が4月29日と9月24日の年2回定めている。日本の住文化の伝統を引き継ぐ畳のすばらしさをアピールすることが目的だが、畳製造業が長期低迷に陥っている。 全国の主な「畳製造業」256社の2025年度の売上高合計は402億7,700万円(前年度比1.3%減)だった

TOPへ