全国企業倒産状況

2010年(平成22年)2月度 全国企業倒産状況

Xアイコン
facebookアイコン
倒産件数 1,090件
負債総額 438,833百万円
前月比(件数) +2.5%(前月 1,063件)
前月比(負債) -83.1%(前月 2,603,238百万円)
前年同月比(件数) -17.2%(前年同月 1,318件)
前年同月比(負債) -64.2%(前年同月 1,229,155百万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

倒産件数が前年同月比17.2%減の1,090件、「不況型」倒産構成比が過去最高

 2010(平成22)年2月度の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,090件、負債総額が4,388億3,300万円となった。

 

 倒産件数は、前年同月比17.2%減。7カ月連続で前年同月比減少となり、2月としては、2006年(1,044件)以来4年ぶりに1,100件を下回った。政策による金融支援効果と「中小企業等金融円滑化法」の施行が倒産抑制に影響したとみられる。こうした一方で、原因別では販売不振を中心とした「不況型」倒産の構成比が過去最高の83.4%を占め、厳しい経営実態を反映した。

 

 負債総額は、前年同月比64.2%減。当月は通信業界では戦後最大の(株)ウィルコム(負債2,060億円)の倒産が発生したが、負債10億円以上の大型倒産が同61.4%減の37件(前年同月96件)にとどまり、19年ぶりに40件を下回った。全体としては、負債1億円未満の小規模企業の倒産が約7割(構成比68.1%)を占めた。

産業別

倒産件数、10産業のうち5産業で前年同月比減少

 

 減少率は、卸売業40.0%減(222→133件)、不動産業39.6%減(53→32件)、運輸業39.5%減(48→29件)、製造業30.7%減(244→169件)、建設業22.2%減(351→273件)の順。

 

 これに対して増加は、金融・保険業100.0%増(5→10件)、情報通信業39.5%増(43→60件)、農・林・漁・鉱業14.2%増(7→8件)、サービス業他13.9%増(223→254件)の4産業となった。このほか小売業が前年同月同数の122件だった。

産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 8 759
建設業 273 44,132
製造業 169 32,614
卸売業 133 20,197
小売業 122 17,655
金融・保険業 10 25,981
不動産業 32 11,201
運輸業 29 2,920
情報通信業 60 214,002
サービス業他 254 69,345
合計 1,090 438,833

※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

地区別

倒産件数、2カ月連続して9地区すべてで前年同月比減少

 減少率は、北陸44.1%減(34→19件)、中国34.4%減(61→40件)、四国32.4%減(37→25件)、北海道30.0%減(50→35件)、東北28.5%減(63→45件)、九州23.5%減(85→65件)、中部20.5%減(170→135件)、近畿12.5%減(343→300件)、関東10.3%減(475→426件)の順。

 また都道府県別倒産件数では、前年同月を下回ったのが35都道府県、増加が8府県、同数が4県となった。この結果、前年同月比では8カ月連続で減少が増加を上回った。

 

・北海道:件数が8カ月連続前年同月比減少。

 

・東北:全体の件数が、3カ月連続前年同月比減少。県別件数では、宮城のみ前年同月比増加。

 

・関東:全体の件数が、6カ月連続前年同月比減少。県別件数では、山梨のみ前年同月比増加。

 

・中部北陸:全体の件数が、中部は2カ月連続前年同月比減少。北陸は2007年12月(13件)以来2年2カ月ぶりに20件を下回る。県別件数では、愛知のみ前年同月比増加。

 

・近畿:全体の件数が、6カ月連続前年同月比減少。県別件数では、滋賀、京都が前年同月比増加。

 

・中国:全体の件数が、6カ月連続前年同月比減少。県別件数では、岡山のみ前年同月比増加。

 

・四国:全体の件数が、3カ月連続前年同月比減少。県別件数では、全県で前年同月比減少。

 

・九州:全体の件数が、13カ月連続前年同月比減少。県別件数では、熊本のみ前年同月比増加。

 

都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 35 5,670
東北 45 10,561
青森 4 1,462
岩手 4 164
宮城 15 4,932
秋田 6 452
山形 7 484
福島 9 3,067
関東 426 302,639
茨城 19 1,954
栃木 17 7,768
群馬 12 2,027
埼玉 50 4,963
千葉 24 1,698
東京 231 272,003
神奈川 58 9,528
新潟 6 1,044
山梨 9 1,654
中部 135 36,541
長野 12 15,638
岐阜 18 6,348
静岡 22 2,597
愛知 70 8,617
三重 13 3,341
北陸 19 8,011
富山 3 567
石川 7 3,197
福井 9 4,247
都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
近畿 300 30,637
滋賀 14 1,306
京都 62 5,743
大阪 161 16,357
兵庫 43 4,736
奈良 11 1,970
和歌山 9 525
中国 40 19,858
鳥取 5 1,490
島根 5 7,997
岡山 11 1,482
広島 10 6,479
山口 9 2,410
四国 25 11,629
徳島 3 570
香川 6 8,807
愛媛 7 543
高知 9 1,709
九州 65 13,287
福岡 30 5,089
佐賀 4 1,532
長崎 6 779
熊本 8 1,266
大分 4 834
宮崎 6 2,022
鹿児島 2 455
沖縄 5 1,310
合計 1,090 438,833

※地区の範囲は以下に定義している。

関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)

中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)

北陸(富山、石川、福井)

近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)

 

◎法的倒産の件数構成比が過去最高の79.3%

◎原因別:販売不振の構成比が前年同月比10.4ポイント上昇の75.1%

◎従業員数別:5人未満の構成比が前年同月比7.9ポイント上昇の64.8%

◎業種別件数:飲食業、旅行業、広告関連業などで倒産が増加

◎従業員被害状況:最近1年間で最少の8,401人

◎中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年同月比17.3%減の1,083件

当月の主な倒産

(株)ウィルコム/東京都/PHSデータ通信業/206,000百万円/会社更生法

蓼科観光開発(株)/長野県/観光施設運営/11,226百万円/破産

カトキチ高松開発(株)/香川県/ゴルフ場経営/7,225百万円/会社更生法

(株)出雲空港カントリー倶楽部/島根県/ゴルフ場経営/7,172百万円/民事再生法

栄和土地開発(株)/東京都/ゴルフ場経営/6,023百万円/民事再生法

禁・転載・複写

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

年度上半期の「人手不足」倒産 過去最多の240件 深刻な“賃上げ疲れ”、『賃上げ倒産』が1.7倍に増加

2026年度上半期(4-9月)の「人手不足」倒産は、240件(前年同期比17.0%増)と過去最多を記録した。コロナ禍の2021年度同期の26件を底に、5年連続で前年同期を上回った。調査を開始した2013年以降の年度上半期では、これまで最多だった前年同期(205件)を抜いて最多を更新した。

2

  • TSRデータインサイト

外国人「技能実習制度」認定取消しは累計754社 製造業と建設業で7割占める、ワーストは愛知県の46社

外国人技能実習制度で実習生を受け入れていた企業のうち、法令違反や不正などを理由に実習実施の認定取消処分を受ける企業が相次いでいる。 2017年11月の現行制度施行以降、累計754社にのぼり、2026年度も8月までに50社が公表され、前年度と同水準のペースで推移している。

3

  • TSRデータインサイト

再編が進むホームセンター、キーワードは「1兆円」 ~ 統合や提携、共同購買やPB商品の取り組み ~

ホームセンター業界で統合や提携で競争力を高める動きが加速している。店舗が増えながら1店舗の売上効率が低下する「オーバーストア」状態で、大手各社は次の一手を巡りしのぎを削っている。5期連続(最新期:2025年4月-2026年3月期)で決算比較が可能な48社を分析した

4

  • TSRデータインサイト

1-9月の上場企業「早期・希望退職募集」は22社 人数は5,345人、黒字企業が6割を超える

2026年1月-9月に「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は22社(前年同期34社)、対象人数は5,345人(同1万1,909人)だった。社数は3割(35.2%)減少し、対象人数は半減(55.1%)した。

5

  • TSRデータインサイト

新型コロナ破たん、9月は133件発生

 9月は「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円未満含む)が133件判明し、2020年2月の第1号の発生から累計1万4,700件に達した。2026年は3月に162件と3カ月ぶりの150件超えを記録。しかし、4月は一転して150件を下回り、5月は119件で、2021年1月以来の120件割れとなった。

TOPへ