全国企業倒産状況

2009年(平成21年)7月度 全国企業倒産状況

倒産件数 1,386件
負債総額 371,001百万円
前月比(件数) -2.5%(前月 1,422件)
前月比(負債) -22.2%(前月 477,116百万円)
前年同月比(件数) +1.0%(前年同月 1,372件)
前年同月比(負債) -44.2%(前年同月 665,333百万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

倒産件数が前年同月比1.0%増の1,386件、負債総額は今年最小の3,710億円

  2009(平成21)年7月度の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,386件、負債総額が3,710億100万円となった。

 

 倒産件数は、前年同月比1.0%増で、2カ月連続で前年同月を上回った。また7月としては、2006年以降4年連続で前年比増加となった

 産業別では、製造業が11カ月連続で前年同月を上回り依然として増勢が続く。また建設業は3月以降前年割れが目立つが情報通信業とともに今年最多となった。これに対して不動産業が8カ月ぶりに前年同月を下回り、地域や業種間で「まだら模様」が浮き彫りになった。

 

 負債総額は、前年同月比44.2%減で今年最小を記録し、4カ月連続で前年同月を下回った。月次負債総額が3,000億円台に低下したのは、2008年2月(3,652億2,000万円)以来1年5カ月ぶりのこと

産業別

倒産件数は10産業のうち5産業で前年同月比増加

 

 増加率は、情報通信業41.6%増(48→68件)、金融・保険業40.0%増(5→7件)、運輸業37.1%増(35→48件)、製造業16.1%増(186→216件)、サービス業他7.8%増(254→274件)の順。

 

 これに対して減少は、不動産業38.3%減(60→37件)、農・林・漁・鉱業30.7%減(13→9件)、建設業8.2%減(425→390件)、小売業5.3%減(169→160件)の4産業だった。このほか卸売業が前年同月同数の177件だった。

産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 9 1,409
建設業 390 76,763
製造業 216 62,370
卸売業 177 43,721
小売業 160 16,646
金融・保険業 7 4,139
不動産業 37 12,354
運輸業 48 41,848
情報通信業 68 19,233
サービス業他 274 92,518
合計 1,386 371,001

※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

地区別

 倒産件数9地区のうち5地区で前年同月比減少

 

 減少率は、北海道45.8%減(72→39件)、中国31.8%減 (69→47件)、九州22.2%減(126→98件)、東北15.8%減(82→69件)、四国12.1%減(41→36件)の順。

 これに対して増加は、関東13.3%増(478→542件)、近畿11.3%増(335→373件)、中部9.7%増(133→146件)の3地区だった。このほか北陸が前年同月同数の36件だった。

 

 また都道府県別倒産件数では、前年同月を上回ったのが19都府県、減少が24道県、同数が4県となった。この結果、前年同月比で2カ月ぶりに減少が増加を上回った。

 

北海道:件数が今年最少。

 

東北:全体の件数が6カ月連続前年同月比減少。県別件数では、岩手、宮城で前年同月比増加。

 

関東:全体の件数が7月としては7年ぶりに500件を上回る。県別件数では、群馬、新潟を除き前年同月比増加。

 

中部北陸:全体の件数が、中部は3カ月連続前年同月比減少。北陸は前年同月同数。県別件数では、岐阜、愛知、富山、石川で前年同月比増加。

 

近畿:全体の件数が7月としては7年ぶりに350件を上回る。県別件数では、滋賀、京都、大阪、和歌山で前年同月比増加。

 

中国:全体の件数が3カ月連続前年同月比減少。県別件数では、島根(前年同月同数)を除き前年同月比減少。

 

四国:件数、負債総額ともに前年同月比減少。県別件数では、香川のみ前年同月比増加。

 

九州:全体の件数が6カ月連続前年同月比減少。県別件数では、福岡のみ前年同月比増加。

都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 39 11,505
東北 69 11,878
青森 8 1,052
岩手 17 5,110
宮城 15 1,653
秋田 6 420
山形 9 535
福島 14 3,108
関東 542 180,697
茨城 20 6,883
栃木 12 1,331
群馬 13 5,254
埼玉 63 24,319
千葉 56 19,603
東京 287 104,704
神奈川 70 12,772
新潟 15 2,808
山梨 6 3,023
中部 146 29,993
長野 12 3,366
岐阜 27 3,676
静岡 25 5,245
愛知 74 16,116
三重 8 1,590
北陸 36 25,506
富山 14 18,853
石川 14 5,597
福井 8 1,056
都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
近畿 373 73,542
滋賀 26 3,211
京都 54 3,851
大阪 204 46,810
兵庫 55 16,394
奈良 18 2,456
和歌山 16 820
中国 47 6,541
鳥取 6 1,510
島根 6 271
岡山 14 1,564
広島 17 2,136
山口 4 1,060
四国 36 13,473
徳島 6 446
香川 8 10,781
愛媛 10 1,092
高知 12 1,154
九州 98 17,866
福岡 45 9,428
佐賀 8 1,767
長崎 7 1,820
熊本 10 1,562
大分 9 1,092
宮崎 8 653
鹿児島 6 970
沖縄 5 574
合計 1,386 371,001

※地区の範囲は以下に定義している。

関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)

中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)

北陸(富山、石川、福井)

近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)

 

◎形態別:破産件数が過去最多の981件

 

◎上場企業倒産が、1年6カ月ぶり発生なし

 

◎資本金別:1億円以上が最近1年間で最少の23件

 

◎従業員被害状況:従業員被害者数が9,880人、1年6カ月ぶりの1万人割れ

 

◎原因別:販売不振が前年同月比10.8%増の992件、月次倒産における構成比が71.5%を占める

 

◎従業員数別:5人未満の構成比が今年最高の61.7%

 

◎メーカー減産が影響した倒産が11件発生

 

◎中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年同月比1.4%増の1,376件

当月の主な倒産

弘済事業(株)/東京都/ゴルフ場経営、不動産賃貸/22,500百万円/民事再生法

なつ運送(株)/大阪府/特定貨物運送事業/19,700百万円/特別清算

(株)生産技術/富山県/ロボット、溶接機、産業機械レンタル販売/14,500百万円/民事再生法

(株)サザンヤードカントリークラブ/東京都/ゴルフ場経営/10,600百万円/民事再生法

(株)讃岐造船鉄工所/香川県/船舶建造/9,400百万円/破産

禁・転載・複写

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ