全国企業倒産状況

2008年(平成20年)上半期(1-6月) 全国企業倒産状況

倒産件数 7,544件
負債総額 3兆1,796億7,700万円
前年比(件数) +6.9% (前年同期7,056件)
前年比(負債) +19.8%(前年同期2,651,955百万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

倒産件数7,544件、上半期としては3年連続前年同期比増加

 2008年上半期(1月〜6月)の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は7,544件、負債総額は3兆1,796億7,700万円となった。

 倒産件数は、前年同期比6.9%増で、上半期としては3年連続前年同期比増加となった。水準としては上半期戦後16番目ながら、2005年上半期(6,401件)を底にして増加傾向が明らかになった。
 産業別では、公共工事削減に建築基準法改正に伴う建築確認申請手続厳格化の影響による工事停滞と資材高が加わった建設業の倒産が、上半期としては4年ぶりに2,000件を上回った。

 負債総額は、前年同期比19.8%増で上半期としては6年ぶりに前年同期を上回った。負債10億円以上の大型倒産(446件)が、上半期としては3年ぶりの400件超えとなり負債が膨らんだ。


産業別

倒産件数、10産業のうち8産業で前年同期比増加

 増加率は金融・保険業54.2%増(35→54件)、運輸業20.0%増(235→282件)、情報通信業18.8%増(186→221件)、不動産業18.4%増(233→276件) 、製造業9.7%増(1,015→1,114件)、卸売業8.2%増(1,021→1,105件) 、建設業7.7%増(1,968→2,120件)、サービス業他1.7%増(1,403→1,427件)の順。

これに対して減少は、農・林・漁・鉱業12.5%減(48→42件)、小売業0.9%減(912→903件)の2産業だった。

産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 42 19,049
建設業 2,120 451,598
製造業 1,114 426,585
卸売業 1,105 324,193
小売業 903 191,103
金融・保険業 54 251,535
不動産業 276 721,409
運輸業 282 63,297
情報通信業 221 145,108
サービス業他 1,427 585,800
合計 7,544 3,179,677

※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

主要産業倒産件数 上半期推移


地区別

倒産件数、9地区のうち8地区で前年同期比増加

 増加率は、中国19.2%増(302→360件) 、東北14.6%増(396→454件)、九州11.8%増(632→707件)、中部9.9%増(711→782件)、北陸8.3%増(180→195件)、北海道7.2%増(331→355件)、関東5.9%増(2,419→2,563件)、近畿2.3%増(1,900→1,944件)の順。これに対して減少は、四国0.5%減(185→184件) のみ。

また都道府県別倒産件数では、前年同期を上回ったのが31都道府県、減少が16県となった。

  • 北海道:件数が前年同期比7.2%増、負債は同22.6%増。
  • 東北:件数が前年同期比14.6%増、これに対して負債は同5.8%減。県別件数では、青森、宮城、福島で前年同期比増加。
  • 関東:件数が上半期としては4年ぶりに2,500件を上回る。県別件数では、埼玉、千葉、東京、新潟で前年同期比増加。東京が4年ぶりに1,300件を上回る。
  • 中部北陸:中部の件数は前年同期比9.9%増、北陸は件数が同8.3%増。県別件数では、長野、静岡、愛知、三重、富山、石川で前年同期比増加。愛知は3年ぶりに350件を上回る。
  • 近畿:件数が上半期としては3年連続増加。県別件数では、京都、大阪、兵庫、和歌山で前年同期比増加。
  • 中国:件数が前年同期比19.2%増、負債が同11.3%増。県別件数では、全県で前年同期比増加。
  • 四国:件数・負債総額ともに前年同期比減少。県別件数では、香川、愛媛で前年同期比増加。
  • 負債総額ともに前年同期比減少。県別件数では、香川、愛媛で前年同期比増加。
  • 九州:件数が上半期としては5年ぶりに700件を上回る。県別件数では、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、沖縄で前年同期比増加。
地区別分類 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 355 113,943
東北 454 156,331
青森 62 19,010
岩手 53 32,967
宮城 100 29,752
秋田 65 11,352
山形 70 8,399
福島 104 54,851
関東 2,563 1,571,684
茨城 96 23,700
栃木 88 68,418
群馬 82 19,238
埼玉 284 70,709
千葉 167 31,402
東京 1,347 1,120,776
神奈川 346 176,073
新潟 101 37,033
山梨 52 24,335
中部 782 267,811
長野 107 30,737
岐阜 95 23,837
静岡 152 45,555
愛知 32 143,680
三重 76 24,002
北陸 195 81,778
富山 71 34,244
石川 67 15,567
福井 57 31,967
近畿 1,944 549,703
滋賀 78 26,434
京都 263 29,392
大阪 1,065 359,433
兵庫 373 106,993
奈良 71 11,406
和歌山 94 16,045
中国 360 118,637
鳥取 35 20,892
島根 45 11,025
岡山 88 17,239
広島 132 37,738
山口 60 31,743
四国 184 59,636
徳島 27 4,256
香川 63 27,445
愛媛 59 18,418
高知 35 9,517
九州 707 260,154
福岡 264 87,148
佐賀 47 8,270
長崎 87 28,087
熊本 80 25,540
大分 74 27,094
宮崎 47 35,676
鹿児島 66 38,867
沖縄 42 9,473
合計 7,544 3,179,677
  • ※地区の範囲は以下に定義している。
    関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
    中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
    北陸(富山、石川、福井)
    近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 形態別:破産が上半期過去最多の4,483件
  • 原因別:販売不振が前年同期比7.4%増の4,878件
  • 上場企業倒産が前年同期比5件増の6件発生
  • 第三セクターの倒産が前年同期比8件減の4件
  • 建設業倒産が上半期としては4年ぶりに2,000件を上回る
  • 建築基準法改正関連倒産が上半期60件(累計84件)
  • 中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年同期比6.8%増の7,493件
  • 企業倒産に伴う従業員被害者数は、前年同期比6.5%増の6万5,772人

当期の主な倒産

  • ケイアール不動産(株)/東京都/不動産業/167,763百万円/特別清算
  • 六本木開発(株)/東京都/不動産賃貸・管理/134,000百万円/破産
  • ニイウス(株)/東京都/ソフトウエア開発販売/73,200百万円/民事再生法
  • (株)スルガコーポレーション/神奈川県/不動産、マンション分譲/62,000百万円/民事再生法
  • (株)東千葉カントリー倶楽部/東京都/ゴルフ場経営/50,800百万円/民事再生法

禁・転載・複写

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ