• TSRデータインサイト

船井電機への民事再生、原田義昭氏が会見

会見する原田義昭氏(中央)(東京商工リサーチ)

 破産手続き中の船井電機(株)(TSR企業コード:697425274)に対する民事再生法の適用の申請について、申請人の原田義昭氏や申請代理人の北出貴志弁護士(弁護士法人原田国際法律事務所東京京橋事務所)が12月2日16時より都内で会見した。原田氏は冒頭、「(船井電機は)伝統と実績を重ねた企業だ。近いうちに再生させて国内外に対して事業活動ができるように努力する」と述べた。

 会見の要旨は以下の通り。
・10月24日の準自己破産は船井秀彦氏が取締役の資格においてなされたが、船井氏は10月15日にみなし株主総会決議により解任されており、破産法上の形式要件を欠いている。
・船井電機は子会社や孫会社の支配を通じて得た収益で負債の弁済を予定しているため、単体の財務内容のみで債務超過か否かを判断するべきではない。
・再生の方針ついて、重荷となっているAV事業は売却する。市場ニーズの高い蓄電池事業や消火器事業などを展開したい。
・民事再生について、本日午前中に東京地裁へ申請した。受理されているとの認識だが、事件番号は申請時点では通知されていない。本日中に(事件番号は)付くのではないか。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【TSRの眼】「トランプ関税」の影響を読む ~ 必要な支援と対応策 ~

4月2日、トランプ米国大統領は貿易赤字が大きい国・地域を対象にした「相互関税」を打ち出し、9日に発動した。だが、翌10日には一部について、90日間の一時停止を表明。先行きが読めない状況が続いている。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の賃上げ率「6%以上」は9.1% 2025年度の「賃上げ」 は企業の85%が予定

2025年度に賃上げを予定する企業は85.2%だった。東京商工リサーチが「賃上げ」に関する企業アンケート調査を開始した2016年度以降の最高を更新する見込みだ。全体で「5%以上」の賃上げを見込む企業は36.4%、中小企業で「6%以上」の賃上げを見込む企業は9.1%にとどまることがわかった。

3

  • TSRデータインサイト

ホテル業界 インバウンド需要と旅行客で絶好調 稼働率が高水準、客室単価は過去最高が続出

コロナ明けのインバウンド急回復と旅行需要の高まりで、ホテル需要が高水準を持続している。ホテル運営の上場13社(15ブランド)の2024年10-12月期の客室単価と稼働率は、インバウンド需要の高い都心や地方都市を中心に、前年同期を上回った。

4

  • TSRデータインサイト

2024年度の「後継者難」倒産 過去2番目の454件 代表者の健康リスクが鮮明、消滅型倒産が96.6%に 

2024年度の後継者不在が一因の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は、過去2番目の454件(前年度比0.8%減)と高止まりした。

5

  • TSRデータインサイト

2025年「ゾンビ企業って言うな!」 ~ 調達金利の上昇は致命的、企業支援の「真の受益者」の見極めを ~

ゾンビ企業は「倒産村」のホットイシューです、現状と今後をどうみていますか。 先月、事業再生や倒産を手掛ける弁護士、会計士、コンサルタントが集まる勉強会でこんな質問を受けた。

TOPへ