• TSRデータインサイト

キレイモ、代表交代と金銭トラブル

 脱毛サロン「KIREIMO(キレイモ)」で、金銭トラブルが表面化している。

 東京商工リサーチ(TSR)は、「TSR情報」2月18日号で、キレイモを展開する(株)ヴィエリス(TSR企業コード:363955682、渋谷区)の代表取締役が2021年11月末に交代し、新社長が代表を務めるA社のホームページにヴィエリスが「関連会社」として掲載(当時)されていることを報じた。

 すでにこの時期、キレイモの契約者の解約に伴う返金処理が一部滞っていた。また、ここにきて従業員への給与遅配も浮上した。複数の従業員がTSRの取材に、「3月支給の給与遅配に続き、4月分も振り込みが遅れた」と語った。従業員によると、3月の支給日前日に社長から「振り込みが遅れます」とアナウンスがあった。ただ、3月の遅配は「社歴の浅い従業員ばかりで、役職者には通常通り振り込まれた」という。4月は、支給日前日に「期日通り」とアナウンスがあったものの、当日の夜、再び社長から遅延がアナウンスされたという。

 28日午前、ヴィエリスの関係者はTSRの取材に対し、「お客様からの問い合わせが多数寄せられている」と明かした。顧客への返金や給与の遅延については「事実」としたが、「今後振り込む予定があるので、(従業員の)雇用や店舗営業は通常通り続ける」と説明した。

 新社長が代表を務めるA社の商業登記簿の事業目的は、3月26日付で内容が大幅に変更され、「飲食店の企画」や「エステティックサロンの経営」などが追加されている。

ANA

‌代表者の交代を報じる「TSR情報」2月18日号

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「マレリグループ」国内取引先調査 ~国内の取引先2,942社、影響懸念~

経営不振が続いたマレリグループの持株会社マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064、さいたま市北区)が6月11日(日本時間)、米国でチャプター11を申請した。東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースからマレリグループの取引先数(重複除く)は国内2,942社あることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-5月の「病院・クリニック」の倒産 18件 前年上半期に並ぶ、ベッド数20床以上の病院が苦戦

コロナ禍を経て、病院やクリニックが苦境に立たされている。2025年1-5月に発生した病院・クリニックの倒産は18件で、すでに2024年上半期(1-6月)に並んだ。

3

  • TSRデータインサイト

「日産ショック」とマレリ、部品サプライチェーンの再編含み

マレリホールディングス(株)(TSRコード:022746064)と主要子会社は6月11日(日本時間)、チャプター11(連邦破産法第11条)を申請した。東京商工リサーチのデータベースによると、マレリグループの国内取引先は全国2,942社に及ぶ。

4

  • TSRデータインサイト

事前調整に明け暮れたマレリHDが再度破たん ~支援プレイヤーの場外乱闘の果て~

マレリHDを巡っては、準則型私的整理の一種である事業再生ADRでの再建を目指したが、海外金融機関の反対でとん挫し、前年の産業競争力強化法の改正で規定された民事再生の一部手続きを省略する簡易再生へ移行した。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度の業績見通しに大ブレーキ 「増収増益」見込みが16.6%に急減

トランプ関税、物価高、「価格転嫁」負担で、国内企業の業績見通しが大幅に悪化したことがわかった。2025年度に「増収増益」を見込む企業は16.6%にとどまり、前回調査(2024年6月)の23.3%から6.7ポイント下落した。

TOPへ