• TSRデータインサイト

自転車「あさひ」 三密回避で自転車が人気=売上高・利益ともに過去最高

純利益は前期からほぼ倍増の47億円

 自転車専門店を展開している(株)あさひ(TSR企業コード:570261422、大阪市都島区、東証1部)は4月5日、2021年2月期(単体)が売上高、純利益ともに過去最高を更新したと発表した。売上高は上場以来、純利益は2期連続で過去最高を更新した。新型コロナ感染拡大前から業績は好調だったが、コロナ禍でも「密」を避ける自転車需要が増加し、特にスポーツや子供向け、電動アシストの自転車が伸びた。

2021年2月期は、繁忙期の4月に1度目の緊急事態宣言の影響で、第1四半期は売上高や純利益が前年同期を下回った。第2四半期以降は、三密を避けられる通勤・通学などの移動手段に加え、健康意識の高まりや外遊びなどから自転車の需要が増加。出店数の増加も寄与した。

2021年2月期(単体)は売上高694億5600万円(前期比16.0%増)、営業利益68億6300万円(同71.3%増)、当期純利益47億1700万円(同84.4%増)だった。販売増への対応など販管費が増大したが、売上増で吸収した。

同日発表した2022年2月期(単体)の業績予想は売上高700億円(前期比0.8%増)、当期純利益35億円(同25.8%減)と売上高は過去最高の更新を目指す。ただし、コロナ禍の需要増の反動減などから純利益は4期ぶりの減益を見込む。

自転車あさひ

販売好調な「あさひ」(TSR撮影)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ