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【取材の周辺】詳報・ダイヤメットの債権者説明会、エンデバーが全面支援

 12月21日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した(株)ダイヤメット(TSR企業コード:203053605、新潟市、鶴巻二三男社長)と、関連の(株)ピーエムテクノ(TSR企業コード:200320041、新潟市、竹村年社長)の債権者説明会が24日、新潟市内で開かれた。
 会社側からダイヤメットの鶴巻社長、ピーエムテクノの竹村社長、申請代理人の進士肇弁護士(篠崎・進士法律事務所)らが出席。また、監督委員の土岐敦司弁護士(明哲綜合法律事務所)、債権者約80名が参加した。

民事再生の経緯など

 説明会は14時に始まった。冒頭、鶴巻社長と竹村社長が謝罪し、申請代理人が民事再生の概要や今後の方針などを説明した。

 説明要旨は以下の通り

 民事再生の申請と同日、エンデバー・ユナイテッド(株)(TSR企業コード:300145713、千代田区、以下EU)とスポンサー支援に関する基本合意書を締結した。EUから全面的な支援を受けて、事業を再建、拡大していく。また、十分な運営資金を確保しており、民事再生の前後を問わず、一般の商取引債権は全額弁済する。ただし、民事再生法の制約上、債権残高が2,000万円を超える大口取引先への支払いは遅れる可能性がある。

 今後については、12月28日頃に民事再生開始決定を受け、2021年3月中旬に再生計画案を提出。同年5月中旬に再生計画案の決議を予定している。

 裁判所の弁済許可を得て、民事再生開始決定前の買掛金等(2,000万円以下)を期限通りに支払う。開始決定後の買掛金等は共益債権となり、取引先に迷惑を掛けることはない。

 支払サイトは、これまでと同様の期日で支払うが、現金払いのみとする。

 その後、監督委員の挨拶を経て、質疑応答に移り、15時40分頃に散会した。

主な質疑応答

Q.手形は銀行で決済できるのか?
A.決済はできない。手形と同サイトの現金払いで対応する。

Q.スポンサーとの合意内容の詳細は?
A.守秘義務があり開示は難しい。支援は合意しており、安心してほしい。

Q.再生計画案の策定の中で、支援内容が変化するのでは?
A.通常とは異なり、迷惑を掛けないために先にスポンサーから出資を得ている。

Q.スポンサーはEUの1社のみ?
A.1社。先に出資を得ているので安心してほしい。

Q.(期日通りに払う債権について)金融債権を除くとあるが、リースは?
A.一般債権と同じ扱いになる。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2020年12月28日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

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