• TSRデータインサイト

“子年”設立の法人は全国で19万6,507社

 2020年の干支は子(ねずみ)。全国で子年に設立された法人は19万6,507社だった。全国の法人は約307万社で、十二支のうち子年の構成比は6.3%で最も少なかった。
 子年設立の法人で最も古い設立年は1876年(明治9年)で、第四銀行(新潟県)の1社。1872年制定の国立銀行条例に基づき設立された銀行のうち、現存する「ナンバー銀行」では最も古い歴史のある銀行だ。(参考:第一銀行は1873年設立、第一勧銀を経て、現在の「みずほ銀行」)
 都道府県別では、最多は東京都の4万3,247社(構成比22.0%)。子年の設立年別では2008年が7万6,387社(同38.8%)で約4割を占めた。月別では年度始めの4月が2万2,431社(同11.4%)。産業別では、サービス業他が5万8,020社(同29.5%)で最も多かった。
 子年設立の法人で、売上高(単体)トップは1948年9月に設立された社会保険診療報酬支払基金で25兆7,456億円。売上高1兆円以上は15社だった。

  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベースから個人企業や倒産、休廃業・解散した企業などを除いた307万9,734社(2019年10月26日時点)から、子年に設立された法人を対象に抽出し、分析した。
  • 設立年月は商業登記簿の記載に基づく。
  •  

子年設立の主な法人

 子年設立の法人で、最も設立が古いのは1876年で第四銀行(新潟県)の1社。次いで、1888年は倉敷紡績(大阪府)、JXTGエネルギー(東京都)、江井ケ嶋酒造(兵庫県)の3社。1900年は下諏訪倉庫(長野県)、東那須野肥料(栃木県)、仙台精米機製造(宮城県)など26社。
 子年設立の上場企業は368社。上場企業の9.7%を占め、十二支では丑年の393社に次ぎ、2番目に多い。主な上場企業は、倉敷紡績(設立1888年)のほか、タカラスタンダード(同1912年)、ブルボン、キッコーマン(同1924年)、リコー、ツムラ、東京ドーム(同1936年)、東映アニメーション、東洋水産、山崎製パン、コーセー、エステー、象印マホービン、アヲハタ(同1948年)、オリエンタルランド(同1960年)、モスフードサービス(同1972年)、KDDI、WOWOW(同1984年)、Zホールディングス(同1996年)、コロプラ(同2008年)など。

設立年別 最古は1876年設立、平成設立が6割を占める

 設立年別では、最多が2008年の7万6,387社(構成比38.8%)。次いで、1996年の4万2,977社(同21.8%)、1984年の2万9,479社(同15.0%)と続く。
 子年設立の法人のうち、平成設立が11万9,364社と全体の6割(同60.7%)を占めた。一方、100年以上前の明治時代に設立された法人は95社で、構成比はわずか0.04%にとどまった。

年別 子(ねずみ)年設立法人

産業別 サービス業他が最多

 産業別では、最多はサービス業他の5万8,020社(構成比29.5%)。次いで、1万社以上は建設業3万3,066社(同16.8%)、製造業2万4,767社(同12.6%)、小売業2万1,771社(同11.0%)、卸売業1万9,748社(同10.0%)、不動産業1万8,117社(同9.2%)の6産業。最少は農・林・漁・鉱業の2,329社(同1.1%)。
 業種別では、6位にソフトウェア業を含む情報サービス・制作業(9,023社)がランクイン。1996年の設立が1,750社、2008年は5,949社と、IT化の時代を背景に平成に入り8割超(85.3%)の法人が設立された。

産業別 子(ねずみ)年設立法人


 子年設立の法人は全国で19万6,507社で、1876年設立の第四銀行が最も歴史が古かった。
 子年は、1912年開催のストックホルムオリンピックに日本が初めて参加した。それから108年後の2020年、東京で2回目のオリンピックが開催される。
 1912年に元号が「明治」から「大正」に移り、1960年はカラーテレビの本放送が開始、1972年は日中国交正常化が成立。1984年は日経平均株価が初めて1万円を超え、バブル景気の足音が聞こえ始めた。2008年は東京外為市場で1995年11月以来、12年4カ月ぶりに1ドル100円を割り込む円高を記録した。子年は、経済や生活で歴史的な転換点の出来事が多い。
 2020年は『庚子(かのえね)』。種子の中に新しい生命がきざし始め、前年に蓄えた力を発揮する年と言われる。株式相場では、子年は上げ相場とも言われる。
 2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催される。オリンピックが景気を後押しするのか、不況の入り口か。景気の分岐点に立つ2020年は、乾坤一擲(けんこんいってき)の思い切りより、足を地に付けた潔静精微(けつせいせいび)のかじ取りが必要になってくるだろう。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2024年度「人手不足倒産予備軍」  ~ 今後は「人材採用力」の強化が事業継続のカギ ~

賃上げ圧力も増すなか他社との待遇格差で十分な人材確保ができなかった企業、価格転嫁が賃上げに追い付かず、資金繰りが限界に達した企業が事業断念に追い込まれている。  こうした状況下で「人手不足」で倒産リスクが高まった企業を東京商工リサーチと日本経済新聞が共同で分析した。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「人手不足」倒産 359件 サービス業他を主体に、年間400件に迫る

深刻さを増す人手不足が、倒産のトリガーになりつつある。2025年11月の「人手不足」倒産は34件(前年同月比70.0%増)と大幅に上昇、6カ月連続で前年同月を上回った。1-11月累計は359件(前年同期比34.4%増)と過去最多を更新し、400件も視野に入ってきた。

3

  • TSRデータインサイト

【社長が事業をやめる時】 ~消えるクリーニング店、コスト高で途絶えた白い蒸気~

厚生労働省によると、全国のクリーニング店は2023年度で7万670店、2004年度以降の20年間で5割以上減少した。 この現実を突きつけられるようなクリーニング店の倒産を聞きつけ、現地へ向かった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「税金滞納」倒産は147件 資本金1千万円未満の小・零細企業が約6割

2025年11月の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は10件(前年同月比9.0%減)で、3カ月連続で前年同月を下回った。1-11月累計は147件(前年同期比11.9%減)で、この10年間では2024年の167件に次ぐ2番目の高水準で推移している。

5

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

TOPへ