• TSRデータインサイト

認可外保育施設「マム・クラブ」、現場は厳戒態勢

 東京・三軒茶屋などで認可外保育施設「マム・クラブ」を経営していた(株)マム・クラブ(TSR企業コード: 300504888、世田谷区)が、事後処理を國安耕太弁護士(ノースブルー総合法律事務所)に一任した。11月末、Webニュースなどで法的手続きの検討に入ったことが報じられていた。
 マム・クラブは0歳から預けることのできる一時保育、プレスクールの位置付けで、乳幼児に英語教育や「リトミック」と呼ばれる音楽教育などを行っていた。三軒茶屋の本社以外にも、豪徳寺や尾山台(いずれも東京都)などで保育施設を運営していた。
 2014年頃にはテレビ番組でアイドルが保育体験する様子が放映されたこともあったが、最近は段階的に保育施設を閉鎖し、業容は縮小傾向にあった。

 12月2日、現地に行くと園の前には保護者やマスコミとみられる人たちが数組集まっていた。
 法的手続の検討を報じたWebニュースでは運営会社や園の名前は伏せられており、対応した関係者は「なぜここの名前がわかったのか」と訝しんだ。暗に渦中の保育施設であることを認めた格好だが、「写真や保護者へのインタビューは一切ご遠慮いただいています」と取材を頑なに拒否。「園の情報が外に漏れると、ただでさえ先行きを心配している保護者がお子さんを預けづらくなり、子どもにも影響が及ぶ可能性がある」と話した。
 人物の写らない建物の撮影や、本人の同意を得た上でのインタビューも一切認めない徹底ぶり。敷地外の道路上から建物撮影のためカメラを向けると、「法的に問題ないがダメです」との論理で何度も注意された。また、カメラを抱えた取材陣がマム・クラブ本社建物に近づこうとしたが、関係者らが繰り返し近づくことを制止していた。
 園の窓は全面スモークガラスで、外からは内部の様子は窺えない。玄関に人の出入りは何度もあったが、子どもの気配は感じられなかった。

 (東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年12月4日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2024年度「人手不足倒産予備軍」  ~ 今後は「人材採用力」の強化が事業継続のカギ ~

賃上げ圧力も増すなか他社との待遇格差で十分な人材確保ができなかった企業、価格転嫁が賃上げに追い付かず、資金繰りが限界に達した企業が事業断念に追い込まれている。  こうした状況下で「人手不足」で倒産リスクが高まった企業を東京商工リサーチと日本経済新聞が共同で分析した。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「人手不足」倒産 359件 サービス業他を主体に、年間400件に迫る

深刻さを増す人手不足が、倒産のトリガーになりつつある。2025年11月の「人手不足」倒産は34件(前年同月比70.0%増)と大幅に上昇、6カ月連続で前年同月を上回った。1-11月累計は359件(前年同期比34.4%増)と過去最多を更新し、400件も視野に入ってきた。

3

  • TSRデータインサイト

【社長が事業をやめる時】 ~消えるクリーニング店、コスト高で途絶えた白い蒸気~

厚生労働省によると、全国のクリーニング店は2023年度で7万670店、2004年度以降の20年間で5割以上減少した。 この現実を突きつけられるようなクリーニング店の倒産を聞きつけ、現地へ向かった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「税金滞納」倒産は147件 資本金1千万円未満の小・零細企業が約6割

2025年11月の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は10件(前年同月比9.0%減)で、3カ月連続で前年同月を下回った。1-11月累計は147件(前年同期比11.9%減)で、この10年間では2024年の167件に次ぐ2番目の高水準で推移している。

5

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

TOPへ