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予備校・学習塾経営企業 赤字が58社

 2014年8月、大手予備校の「代々木ゼミナール」が、2015年度に全国27校舎のうち20校舎を閉鎖すると発表した。さらに、9月末には大手学習塾の秀英予備校が2015年3月末までに13校舎の閉鎖を予定するなど、予備校・学習塾業界の厳しい経営環境が浮き彫りになった。
東京商工リサーチが全国の予備校・学習塾経営企業経営321社の最新期の業績を調べたところ、「増収減益」企業の増加が目立ち、赤字企業も増加していることがわかった。

  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベースのうち、最新決算からさかのぼって3期連続の財務データが入手できた主な予備校・学習塾経営企業321社を抽出し、分析した。最新決算データは2014年5月期まで。

321社の総売上高 前期比2.0%増

 全国の予備校・学習塾経営企業321社の総売上高は、最新期で5,618億6,100万円(前期比2.0%増)にのぼった。推移では、前々期が5,317億2,200万円、前期が5,507億7,500万円(前期比3.5%増)と前年を上回っている。

「予備校・学習塾」経営企業321社の業績

「増収減益」型の増加が目立つ

 最新期決算の売上と利益は、最多が「増収増益」の81社(前期比6.8%減、前期87社)だったが社数は前期より6社減少した。一方、「増収減益」は57社(同23.9%増、同46社)で11社増加した。予備校・学習塾業界では、生徒数を増やすために、常に新しいサービス、差別化が模索され、業界では4大経費と呼ばれる、「施設費」、「教材・印刷費」、「人件費」、「広告宣伝費」の負担が重くなっていることをうかがわせた。

「予備校・学習塾」経営企業収益別

321社の総利益 前年同期比17.7%減

 321社の総利益は、171億8,400万円(前年同期比17.7%減)と前期を下回った。この3期では、前々期が192億7,500万円、前期が208億8,500万円(同8.3%増)だった。
利益をみると、減益企業が135社(構成比42.0%)で全体の約4割を占めた。一方、増益企業は127社(同39.5%)で、減益企業が増益企業を上回った。また、横ばいは59社(同18.3%)。

「予備校・学習塾」経営企業最新期増減益

赤字企業が58社 年々増加

 赤字企業は、最新期で58社(構成比18.0%)にのぼった。前々期が46社(同14.3%)だったが、前期が49社(同15.2%)で年々増加を続け、業界の経営環境が厳しさを反映している。

「予備校・学習塾」経営企業赤字社数

売上高100億円以上が16社 総売上高の約6割を占める

 売上高別では、100億円以上は16社(構成比4.9%)と約5%にとどまった。上位16社の売上高合計は3,320億7,300万円で、全体の約6割(構成比59.1%)を占めており、大手による寡占化が進んでいる実態が顕著になった。
一方、小規模でも独立開業が比較的容易な業界であるため毎年、新規参入が多く、地域に密着した経営の特化や、独自指導がニーズに合って急拡大するケースもあり、規模格差より経営戦略が業績の差につながっているようだ。

「予備校・学習塾」経営企業売上高別


 少子化に伴う受験人口の減少を背景に、予備校・学習塾業界は競争が厳しさを増している。予備校関係者が「もはや浪人生中心に生徒を大教室に集めて一斉授業をやるという時代ではない」と語るように、業界では集団指導から丁寧な個別指導へ重点が移り、この動きが加速している。
このため、大手を中心に、さまざまな通信機器やIT技術を活用した学習方法や、教材のデジタル化が進み、個別指導も生徒独自の個別テキストなど、多様なサービスを開発するところも出ている。縮小する受験者に対して、各種のアイデア、カリキュラム、指導方法などを競い合い、業界の再編と淘汰が今後一層進んでいく可能性が高い。

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