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製造業・建設業向け 四半期別貸出金残高調査 ~ 建設業向け貸出し 約9割の銀行で前年同期より減少 ~

2012年12月末の地方銀行・第二地銀81行の貸出しは、製造業・建設業ともに前年同期を下回った。ただし、建設業は製造業に比べて減少幅が大きく、貸出金減少行が約9割を占めるなど、業種間で温度差がみられた。

  • 本調査は、四半期ごとの業種別貸出状況が確認できた地方銀行・第二地銀81行を対象に2012年12月末時点の連結決算ベースの製造業と建設業向け国内貸出金残高を調べた。
  • 地域経済に密着した地方銀行・第二地銀に対象を絞り、2009年3月末から2012年12月末までの貸出金動向を四半期ごとに調査した。なお、沖縄銀行は信託勘定を含み、持株会社の傘下銀行など個別の四半期別データを公開資料で確認できなかった銀行は対象に含まれていない。

地方銀行・第二地銀81行の総貸出金 2012年12月末は前年同期比2.7%増

地方銀行・第二地銀81行の2012年12月末の連結決算ベースの総貸出金残高は、153兆9,003億2,300万円(前年同期比2.7%増、4兆1,383億6,500万円増)となり前年同期を上回った。
総じて、地方公共団体向け、住宅着工の持ち直しによる住宅ローンの伸び、震災復興に伴う資金需要などが影響した。

製造業向け貸出金残高 前年同期比0.03%減

こうしたなか地方銀行・第二地銀81行の2012年12月末の連結決算ベースの製造業向け貸出金残高は、19兆7,775億4,100万円(前年同期比0.03%減、69億5,500万円減)だった。四半期別では、リーマン・ショック発生に対応した「景気対応緊急保証制度」の開始が影響した2009年3月末(20兆347億2,400万円)は20兆円を上回ったが、同年9月末以降は20兆円台を割り込み推移している。

製造業向け貸出金 約6割の銀行で減少

前年同期比で製造業向け貸出金残高が減少した銀行は48行(構成比59.2%)となり、減少行が約6割を占めた。個別の減少額トップは、八十二銀行の379億8,900万円減。次に中国銀行が320億6,900万円減、福井銀行が305億700万円減、東京都民銀行が216億8,000万円減、名古屋銀行が156億7,000万円減の順。これに対して増加行は33行(構成比40.7%)だった。増加行では七十七銀行が412億1,100万円増、伊予銀行301億8,900万円増、静岡銀行が272億9,300万円増と続く。

製造業向け貸出比率 2012年6月末以降は連続して13%台を割り込む

地方銀行・第二地銀81行の2012年12月末の製造業向け貸出比率は、12.8%(前年同期比0.4ポイント低下)だった。四半期別の推移をみると、2009年12月末の13.8%を境にして低下傾向が続き、2012年6月末以降は13%台を割り込むなど、設備投資、在庫投資の低迷を反映した。

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建設業向け貸出金残高 2012年12月末は前年同期比4.5%減

地方銀行・第二地銀81行の2012年12月末の連結決算ベースの建設業向け貸出金残高は、6兆1,544億6,900万円(前年同期比4.5%減、2,919億6,900万円減)となった。
四半期別でみると、「景気対応緊急保証制度」の開始が影響した2009年3月末は、7兆3,257億2,100万円だった。しかし、2009年6月末以降は7兆円を割り込み、2012年6月末(5兆9,478億5,000万円)は6兆円も下回った。背景には、公共事業減少など建設市場全体の縮小があり、震災の復興需要が期待されたが、震災地を中心とした本格的な復興事業の遅れも影響したとみられる。

建設業向け貸出金 2012年12月末は約9割の銀行が減少

前年同期比で建設業向け貸出金残高が減少した銀行は70行(構成比86.4%)で、全体の約9割を占めた。個別の減少額トップは、千葉銀行の175億7,200万円減。次に静岡銀行が175億4,600万円減、十六銀行が171億7,200万円減、中国銀行が143億2,300万円減の順。
これに対して増加行は11行(構成比13.5%)にとどまった。増加行は鹿児島銀行が32億7,500万円増、北國銀行が23億8,400万円増、群馬銀行が14億1,500万円増、清水銀行14億円増と続く。

建設業向け貸出比率 2012年6月末以降はほぼ横ばいで低迷

地方銀行・第二地銀81行の2012年12月末の連結決算ベースの建設業向け貸出比率は、4.0%(前年同期比0.3ポイント低下)となった。四半期別の推移をみると、「景気対応緊急保証制度」開始後の2009年3月末は5%台に上昇したが、2009年6月末以降は5%台を下回り、2012年6月末には3.9%まで低下し、その後もほぼ横ばいで低迷している。

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地方銀行・第二地銀81行の2012年12月末の貸出しでは、製造業・建設業ともに前年同期を下回った。ただし、四半期別推移でみると製造業が着実に増加傾向をみせているのに対して、震災からの復旧・復興工事の発注が本格化してきたと言われるなかで、建設業向け貸出しの低迷が目立つ。これは、受注計画や手持ち工事量を重視する金融機関の融資姿勢が影響している一方で、機材導入ではリースを利用し、運転資金需要には支払要件が緩和された「前払金制度」を従来以上に活用するなど、借入金を増やさずに資金繰りに努めている企業が多いとの指摘もある。
いずれにしても、復興特需の地域格差もあり、建設業向けの貸出しの低迷がしばらく続くとみられる。

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