• TSR速報

【続報】(株)日本学力振興会

日本学力振興会の本社(1月5日午後撮影)

日本学力振興会の本社(1月5日午後撮影)

(株)日本学力振興会(新宿区)は1月4日までに、破産申請を視野に入れた債務整理を外野光敏弁護士(セオリー法律事務所、新宿区左門町13-1)に一任した。
 負債総額は約1億円。在籍する生徒数は約130名。

 大学受験予備校「ニチガク」を経営していた。40年以上の実績を持ち、高校1年生コースから既卒生コースなどを展開。一時は200名を超す生徒を抱えていた。また、少人数授業やオリジナルテキストを特色とし、一定の地盤を有していた。
 しかし、少子化や同業との競合などの影響で、厳しい事業環境が続いていた。さらに、2024年4月、同年10月に代表交代が相次いだ。生徒数は直近では130名まで減少。こうしたなか、資金繰りが限界に達し、今回の事態となった。

 1月6日は朝から生徒が私物の引き渡しを受けるために教室を訪れるなど、影響が広がっている。

 ※(株)日本学力振興会(TSR企業コード:293847398、法人番号:5011101024873、新宿区西新宿7-16-6、設立1983(昭和58)年8月、資本金1000万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2024年度「他都道府県への本社移転」 1万6,271社 TSMC効果?九州が転入超過トップ、県別トップは埼玉県

2024年度に他都道府県に本社・本社機能を移転した企業は1万6,271社(前年度比18.7%増)で、前年度から大きく増加した。コロナ禍からの人流回復や需要変化に合わせ、本社移転の動きが活発化している。

2

  • TSRデータインサイト

創光科学の「破産開始決定」が取消しに ~上場子会社、複雑に絡まり合う利害関係 ~

東証プライム上場の医療機器メーカー、日機装(株)(渋谷区)は5月15日、連結子会社の創光科学(株)(渋谷区)の破産開始決定の取消しに関する経過を開示した。 破産手続きを巡り、2年にわたる親会社VS創業者の異例の抗告合戦へと発展した事件は、最高裁の判断でようやく決着した。

3

  • TSRデータインサイト

警備業界は大手2社の寡占化が進む 人手不足で倒産・休廃業が過去最多

全国の主な警備会社828社の2024年の業績は、売上高が1兆9,180億円(前年比2.6%増)、最終利益は1,604億円(同15.6%増)と、堅調に推移している。 業界市場は拡大しているが、大手の寡占化が進み、中小・零細事業者は人手不足でコストが上昇し、経営環境は厳しさを増している。

4

  • TSRデータインサイト

「雇調金」不正受給 倒産率は平均の約31倍 不正公表1,699件、サービス業他が45%

全国の労働局が4月30日までに公表した「雇用調整助成金」(以下、雇調金)等の不正受給件数は、2020年4月からの累計が1,699件に達した。不正受給総額は551億6,918万円にのぼる。

5

  • TSRデータインサイト

マレリにマザーサンが買収提案、私的整理の協議の行方は ~ 「マザーサンの提案は選択肢の一つ」 ~

自動車部品大手のマレリホールディングス(株)は5月26日、私的整理を協議するために都内で集会を開催した。 集会後、マレリHDの関係者が東京商工リサーチの取材に応じ「マザーサンの買収提案は選択肢の一つだ。それしかないような報道がなされているが、一択ではない」とコメントした。

TOPへ