足立成和信金と東栄信金が合併検討 合併後はメインバンク数1,365社、都内18位に上昇
~東京都内メインバンク数ランキング~
日本銀行のマイナス金利解除が関心を集める中、東京都の足立成和信金(足立区)と東栄信金(葛飾区)が合併を検討していることがわかった。東京商工リサーチの「2023年メインバンク調査」によると、都内23万2,228社のメインバンク取引社数は、足立成和信金が1,156社(都内22位)、東栄信金が209社(同52位)だった。合併すると、単純合計で1,365社となり、都内全体では18位、信金では11位に浮上する。
都内企業のメイン数はメガバンク3行が他を圧倒する状態が続いている。だが、地域密着の有力な信用金庫が多いのも特徴だ。倒産が増勢をたどり、貸出競争も激化する一方で、ゼロゼロ融資の返済開始や過剰債務の解消、伴走支援、事業承継など、金融機関が取り組むべき課題は山積している。今後、信金を始め、金融機関の統合が加速する可能性が出てきた。
東京都内のメインバンクトップは、三菱UFJ銀行の5万3,801社(シェア23.1%)。次いで、みずほ銀行の4万8,723社(同20.9%)、三井住友銀行の4万1,127社(同17.7%)とメガバンク3行が他を圧倒している。
信金では6位に2006年1月、多摩中央信金と八王子信金、太平信金が合併した多摩信金(立川市)が6,812社(同2.9%)で迫り、7位に朝日信金(台東区)4,444社、8位に西武信金(中野区)4,325社、9位に城北信金(北区)3,814社と、地域の有力信金が並ぶ。
足立成和信金と東栄信金の合併が実現するとインパクトは大きい。都内は信金や信組が多く、生き残りをかけた統合の動きも注目される。
※ 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース156万8,602社(2023年3月末時点)から、東京都内の23万2,228社のメインバンクを集計、分析した。
※ メインバンクが複数の場合、最上位行をメインバンクとした。