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海運大手3社 2期連続で通期の純利益合計が2兆円超へ

 国内海運大手3社が旺盛な貨物需要に支えられ7月21日、そろって通期業績予想を大幅に上方修正した。日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社の2023年3月期の当期純利益の合計は前回予想から6,700億円上回る2兆3,500億円を見込み、2期連続で2兆円を超えそうだ。

 3社が出資するコンテナ船事業「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」の収支が想定を上回る。3社は、2022年3月期の連結最終利益の合計は過去最高の2兆3,603億円を計上し、その勢いが継続している。

 7月21日に修正した2023年3月期の連結の業績予想は、日本郵船が売上高2兆5,000億円(前年同期2兆2,807億円)、当期純利益9,600億円(同1兆91億円)、商船三井は売上高1兆4,700億円(同1兆2,693億円)、当期純利益7,000億円(同7,088億円)、川崎汽船は8,900億円(同7,569億円)、当期純利益6,900億円(同6,424億円)を見込んでいる。

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