• TSRデータインサイト

海運大手3社 2期連続で通期の純利益合計が2兆円超へ

 国内海運大手3社が旺盛な貨物需要に支えられ7月21日、そろって通期業績予想を大幅に上方修正した。日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社の2023年3月期の当期純利益の合計は前回予想から6,700億円上回る2兆3,500億円を見込み、2期連続で2兆円を超えそうだ。

 3社が出資するコンテナ船事業「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」の収支が想定を上回る。3社は、2022年3月期の連結最終利益の合計は過去最高の2兆3,603億円を計上し、その勢いが継続している。

 7月21日に修正した2023年3月期の連結の業績予想は、日本郵船が売上高2兆5,000億円(前年同期2兆2,807億円)、当期純利益9,600億円(同1兆91億円)、商船三井は売上高1兆4,700億円(同1兆2,693億円)、当期純利益7,000億円(同7,088億円)、川崎汽船は8,900億円(同7,569億円)、当期純利益6,900億円(同6,424億円)を見込んでいる。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ