• TSRデータインサイト

ハンバーガー店の倒産が急増、店舗乱立で競争が激化

 コロナ禍のなかでハンバーガー店は、テイクアウトやデリバリーが好調だが、大手チェーン店から中小企業までハンバーガー店の出店が加速し、厳しい競争が始まっている。鳥貴族は「トリキバーガー」、ロイヤルグループは「Lucky Rocky Chicken」を展開。タピオカや高級食パンに続くブームとなり、大手外食チェーンが続々とハンバーガー店に進出している。2021年度のハンバーガー店の倒産は6件(前年度1件)で、このうち5件はコロナ関連倒産だった。コロナ禍が生んだブームの陰で、好調と不振の2極化が進む。
 折しも20年ぶりの円安進行に加え、ロシアのウクライナ侵攻で小麦などの食材が高騰している。2022年度はハンバーガー店の淘汰が加速する可能性も出てきた。

銭湯


ハンバーガー店の倒産が急増

 ハンバーガー店の倒産(負債1000万円以上)は、2021年度は6件(前年度1件)だった。コロナ関連の持続化給付金、雇用調整助成金、ゼロゼロ融資など、資金繰り支援策が奏功し、2020年度の倒産は1件にとどまった。
 だが、長引くコロナ禍での業績不振で、ハンバーガー店はダメージが蓄積。さらに、コロナ支援効果も薄まり、手持ち資金は枯渇し、小・零細店の息切れが顕在化し始めた。それを裏付けるように6件のうち、5件がコロナ関連倒産だった。
 渋谷センター街では、この春ハンバーガー店が数十メートル離れて2店開店した。マクドナルドなど、大手ハンバーガーチェーンも新商品を投入し、テイクアウトを強化している。他業種からの進出も相次ぎ、閉店した店舗の跡に、別のハンバーガーチェーンが出店する、一時のコンビニ業界と同じ構図もみられ、日を追って激しさを増している。

ハンバーガー

◇    ◇    ◇

 熾烈な競争は消費者にはプラス面が大きい。だが、小麦などの食材価格や光熱費が上昇し、人手不足も採算低下に輪をかけるハンバーガー店には死活問題だ。大手と新興のハンバーガー店の生き残りをかけた競争が、どこまで進むのか、倒産増加の可能性が高まってきた。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ハウスメーカーの倒産、26年上半期9割増の衝撃 ~ 踏み切れない抜本再生、施主の権利保護も重要 ~

コスト高や人手不足などでハウスメーカー(木造建築工事業)の倒産が急増している。2026年上半期(1-6月)は118件発生し、前年同期から約9割増えた。

2

  • TSRデータインサイト

倒産と無縁の税理士業界に異変、2026年上半期は4件発生 粉飾は詐欺罪も、コンプラ違反と健康問題がリスクに

過去、税理士事務所の倒産は半年で、概ね1~2件にとどまっていた。景気状況に相関せず、倒産と無縁の税理士業界だったが、2026年上半期(1-6月)はすでに4件発生した。

3

  • TSRデータインサイト

エブリライブの元従業員、「突然の解雇」に困惑

6月初旬から連絡が取りにくくなっているライブ配信のエブリライブ(株)(東京都港区)が、同時期に大半の従業員を解雇していたことがわかった。  解雇を通知の際、エブリライブ側は従業員に「破産予定のため」と説明したという。解雇された元従業員が東京商工リサーチの取材に応じた。

4

  • TSRデータインサイト

2026年上半期「医療機関」倒産 増勢続く 上半期で2番目の38件、「後継者難」は最多

医療機関の倒産が止まらない。2026年上半期(1-6月)に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は、38件(前年同期比15.1%増)と大幅に増加した。上半期では、2006年以降の20年間で、2024年と2025年の33件を上回り、2009年の39件に次ぐ2番目の高水準となった。

5

  • TSRデータインサイト

愛媛県のいよぎんHDと愛媛銀が経営統合へ  メインバンク取引社数 金融Gでは国内21位に

愛媛県内にある企業のメインバンクシェア57.5%(県内メインバンク取引社数1万966社)の伊予銀行を傘下に持ついよぎんホールディングスと、県内2位で18.5%(同3,542社)の愛媛銀行が、7月24日開催の取締役会で経営統合を付議することを発表した。

TOPへ