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コロナ禍が影響、航空機リース2社(国内法人)がチャプター11

 (株)ジャパンインベストメントアドバイザー(TSR企業コード:296794201、千代田区、東証1部、以下JIA)の系列企業が12月17日、米国ニューヨーク州南部地区破産裁判所に連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請したことがわかった。東京商工リサーチ(TSR)とDun&Bradstreetの共同取材で判明した。


 チャプター11を申請したのは、JIAの100%出資子会社であるJPリースプロダクツ&サービシイズ(株)(TSR企業コード:298825732、同所、以下JPL)が航空機の取得およびリースを目的に設立した特定目的会社(SPC)のJPA第49号(株)(TSR企業コード:025513940、同所、以下第49号)と、JPA第111号(株)(TSR企業コード:026846560、同所、同第111号)の2社。
 2社はJIAの取締役であり、JPLの代表取締役が代表を兼任。JPLのアイルランド法人の子会社に対して航空機をリースし、さらにそのアイルランド法人の子会社がベトナム航空に対してサブリースするスキームでエアバスA350 型機のリース事業を手掛けている。

 しかし、2020年初頭から新型コロナウイルスの感染拡大で、他の航空会社と同様にベトナム航空の財務状況も悪化した。このため、2020年4月と10月、JPLと第49号、第111号およびベトナム航空の間でリース料支払いの減額や分割、金利の変更を合意。さらに、2021年12月末にもリスケジュールを含むリース契約修正の再交渉が締結される見込みとなった。
 ところが、弁論調書によると2021年12月1日、本スキームの担保エージェントだったCredit Agricole Corporate & Investment Bank(フランス)が「債務不履行」を理由に航空機のリース契約をすべて終了し、担保エージェントを辞任。後任にFitzWalter Capital Partners(Financial Trading)Limited(イギリス、以下FW社)を任命することを通知した。
 さらに、12月10日頃、第49号と第111号の2社はFW社が債務者に何の通知もしないまま、「攻撃的で不適切な差押え・売却を開始した」ことを現地を訪れたJPL社員からの報告で初めて知ることとなった。

JPA

‌JPA第49号とJPA第111号の本社登記地(TSR撮影)

 この間の経緯について、第49号と第111号の2社の弁論調書では「この差押え売却はリース契約の修正交渉を混乱させるだけでなく、ベトナム航空による航空機の運航も困難にし、航空機2機を価値のない金属の塊にする」と厳しく指摘。
 そして、「上位債権者であるFW社による下位債権者の利害を無視した強制的な資産の現金化を阻止するため、第49号と第111号の2社はチャプター11を申請した」としている。

 負債総額は2社合計3億857万ドル(約350億5000万円、12月17日時点の為替レートで換算)。資産のほとんどは2社の所有する航空機2機で、帳簿上では2社合計3億875万ドル(約350億7000万円、同)になる。
 第49号と第111号は、弁論調書で「(2社の所有する航空機2機は)裁判所の監督下で透明性のあるプロセスをもとに売却すれば、すべての債権者に還元したうえで匿名組合にも配当できるだけの価値がある」と述べている。

 TSRの取材に対し、JIAの担当者は「(第49号と第111号の2社の)チャプター11申請は、FW社による不適切な差押え・売却への対抗のため」と認めた。
 弁論調書によると、第49号と第111号の2社は現在、裁判所の監督の下、資産価値を最大化し債権者に平等な分配を行うための適切な売却に向け、関係者と協議を進めている。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2022年1月5日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)

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